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市場の神話にだまされるな
ケン・フィッシャーのPSR分析やチャートで見る株式市場200年の歴史(両方ともパンローリング)などの著書があるケン・フィッシャーの最新刊です。前2書も既読で参考になる事象が書かれていましたが、今回はすべての投資家にとって教訓となる事柄が書かれております。 全部で17章に分かれていますが、最初の第1章から衝撃的な題目となっています。いわく「債券は株式よりも安全」・・・一般的には、株は価格変動が激しくて、損する可能性が高い、対して債券は価格もそれほど変動せずに安全であると思われているところだと思われます。日本の個人向け国債(=おいしいとこどりの金融商品で、利回りさえ受け入れ、また、日本が財政破綻しなければ、価格変動もなしに途中換金できる。)を除けば、債券も(満期までもたなければ)価格変動するし、株は20年以上もっていれば、現状プラスになる可能性がかなり高い(株はすべての期間73.5%で上昇してきた)ので、ボラティリティさえ受け入れられれば、株のほうがむしろ安全であるという考え方を述べています。 あと、第10章に書いてありますが、弱気相場がいつ終わるかは、終わってみないとわからない。すでに市場から撤退していて再びいつ仕掛けるのか?その仕掛け時は非常に難しいと感じます。 2025年現在で、最近のコロナショックや日経平均が1日で4000円下落した時などは、下げたらすぐ買えばいいじゃんと最近入ってきた投資家は思うかもしれませんが、2000年のITバブル崩壊時や1929年のブラックマンデー時は市場が反転するまで3〜5年程度かかっているので、下げてすぐにフルポジションにしていては、長い間損失を抱えることになってしまうでしょう。 このように、一般的な常識とは真実は実は違うといった事柄が17章にわたってつづられています。特に投資の初心者等、あまり投資のことをわかっていない方に特に目からうろこの事柄が載っていると思われますので、投資をしていく上で、折を見て読んでいきたい良書だと思います。 50代、bblue、自営業兼投資家
アメリカを代表する著名な投資家であるケン・フッシャー氏の著作。 書名にあるとおり市場でよく言われているあれこれの事柄が果たして本当にそうなのかどうか、17つの章でそれぞれのテーマについて解説した内容となっています。 その内容は債券は安全なのか、アセットアロケーションは年齢で決まるのか、高配当株や小型株は有利なのか、巷に流れているニュースでうまく儲けられるのか等々。いずれもわかりやすい言葉で、さて、これは本当にそう言えるのかどうか解説してくれています。 本書は書かれている内容のすべてを一々覚え込むというよりは、自分自身を見つめ直して、自分の運用や投資方針、投資哲学を見直すために役立つように思います。 本書で指摘されている内容のうちのいくつかは多分自分自身もなんとなく信じていたり、あるいはさらに確信を持っていたりすることかもしれません。 ます自分の運用の基本的にスタイル、発想、哲学とはどんなものなのかを再認識し、それをそのままにしておくのではなく、本書で行われているようにそれを疑う、反対の面から考えてみる、そういう過程を通して見直してみる作業というのはかなり意味があるように思えます。 本書の中のどこかの一章だけでも自分にとって意味のある指摘があったとすれば、本書はとても有用かつ有意義な書籍だったということになるかと思います。 ふしみん 60代 個人投資家
私自身が考えたことがなかったのは第12章「高失業率は株式の息の根を止める」でした。まさに目から鱗でした。大変参考になりました。 また、「おかしいな? 本当かな?」と思っていた項目に回答をくれるような大変参考になる本だと思いました。例えば、株式投資の割合を年齢のみで決めることについて以前から違和感がありました。自分の死亡時期がわからないのに、なぜ、このような式で一律に表示できるのか?と。この点について、第2章「アセットアロケーションの近道」で回答をいただいたように思います。 また、他の本で述べられている項目を別の証拠で強化するような大変参考になる本だと思いました。例えば、第1章「債権は株式よりも安全」という神話と第9章「小型バリュー株の優位性は持続する」という神話が誤っていることは、ジェレミー・シーゲルの『株式投資』において記載されている内容を補強しています。 更に、第10章「確信が持てるまで待て」という神話が誤っていることは、ハワード・マークスの『市場サイクルを極める』において記載されている内容を補強しています。 このように、本書は、市場に関して現在よりも理解を深めたいと思っている個人投資家の方に大変役立つと思われます。 スマイル 会社員
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