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フィスコ投資ニュース

配信日時: 2026/05/16 15:50, 提供元: フィスコ

来週の相場で注目すべき3つのポイント:中東情勢、米エヌビディア決算、全国CPI

*15:50JST 来週の相場で注目すべき3つのポイント:中東情勢、米エヌビディア決算、全国CPI
■株式相場見通し

予想レンジ:上限64000円−下限61500円

今週末の米国株式市場は下落。ダウ平均は前日比537.29ドル安の49526.17ドル、ナスダックは同410.08ポイント安の26225.15で取引を終了した。225ナイト・セッションは日中終値比240円安の61800円。米中首脳会談にサプライズがみられず、イラン戦争の長期化懸念から原油相場が上昇。また、インフレ進行への観測も高まって10年債利回りも4.6%水準にまで上昇し、ハイテク株の売りにつながった。SOX指数も4%超の大幅安となっている。

フジクラの業績見通し下振れは、水素などの一部原材料調達が追いつかなくなる懸念を反映したものとなっている。中東情勢の混乱長期化による悪影響懸念がAI関連株にも波及してきている状況だ。これまで中東情勢の悪化は、半導体一極集中の動きを強めさせるものにつながり、むしろ日経平均株価には支援材料ともなっていたが、こうした流れには今後変化が想定されよう。

週後半にかけては米中首脳会談が開催されたが、一部ではイラン情勢改善への突破口とも期待されていただけに、目先的に情勢の変化がみられなければ、ホルムズ海峡の封鎖長期化や当面の原油相場高止まりが強く意識されることになっていこう。今週にかけて26年3月期の決算発表が本格化したが、新年度ガイダンスには中東情勢の悪化長期化リスクは十分に織り込まれていない印象があり、短期的にもコンセンサスの切り下がりが顕在化していく余地はありそうだ。

米国市場は今後、税還付の一巡という需給変化の影響も懸念されるところ。とりわけ、好需給の恩恵を多く受けていたとみられる半導体株の行方が気掛かりとなる。グリア米通商代表は、北京での中国当局者との会談において、半導体に関する米国の輸出規制は主要な議題ではなかったと明らかにしている。これが事実であれば、足下で強まっていた米中首脳会談をきっかけとした対中輸出規制の緩和期待は後退することになろう。また、14日に発表された半導体製造装置最大手アプライド・マテリアルズの決算では、ガイダンスは売上・利益ともに市場予想を上回るものとなったが、翌日の株価はマイナスサイド。20日にはエヌビディアの決算発表を控えているが、5月5日から14日まで20%の株価上昇となっており、好決算を発表しても材料出尽くし感が台頭する可能性は高いようにみられる。

国内の決算発表は今週で一巡。通常であれば、好決算銘柄などを改めて評価し直すタイミングではあるものの、中東情勢の混乱長期化が意識される中では、こうした動きも限られたものとなりそうだ。短期的に手掛かり材料が一気に乏しくなる余地。今週末の引け後には、半導体関連の人気銘柄であるキオクシア<285A>が決算を発表、想定以上の好決算を発表し、時間外取引株価は急伸している。期待材料とされるが、連動性の高い米サンディスクの値動きに影響されやすい面が強いことには注意が必要。今回の決算発表後の株価の動きは、総じて反応が強くボラティリティが高まる状況となっている。短期的な買われ過ぎ、売られ過ぎの反動には注意したい。

新発10年物国債利回りが今週末、2.73%超の水準にまで上昇、1997年5月以来29年ぶりの高水準となっている。4月国内企業物価指数の大幅な上振れ上昇などが背景。来週末には4月の消費者物価指数(CPI)が発表予定でもあり、引き続き長期金利の動向はリスク要因とされそうだ。


■為替市場見通し

来週の米ドル・円は上昇一服となる可能性がある。中東情勢の不透明感を背景とした原油高と米インフレ圧力で、米国金利の先高観が台頭しており、ドル買い・円売りがただちに縮小する可能性は低いとみられる。中東紛争は和平に向けた交渉が進展せず、原油相場は高止まり。また、直近における米国の消費者物価指数(CPI)と生産者物価指数(PPI)は市場予想を上回り、インフレ圧力の高まりが意識されている。目先は米連邦準備制度理事会(FRB)の政策スタンスが注目されるが、5月20日に公表予定の米連邦公開市場委員会(FOMC)の議事要旨(4月28−29日開催分)は、金利見通しについて重要な参考材料となりそうだ。

ただ、日本政府は引き続き過度の円安を懸念しており、1ドル=160円に接近する局面では為替介入が再度行われるとの見方があるため、米ドル高・円安の進行は160円手前で一服する可能性がある。ゴールデンウィーク期間中は、為替介入とみられる数円単位の大きな下げが米ドル・円の取引で複数回観測されている。原油高を意識した投機的な円売りが拡大する局面では、日本の為替介入が再度実施される可能性があるため、要注意と言える。


■来週の注目スケジュール
5月18日(月):米・NAHB住宅市場指数(5月)、米・対米証券投資収支(ネット長期TICフロー)(3月)、中・新築住宅価格(4月)、中・中古住宅価格(4月)、中・鉱工業生産指数(4月)、中・小売売上高(4月)、中・固定資産投資(都市部)(4月)、中・調査失業率(4月)、中・不動産投資(4月)、中・住宅販売(4月)、G7財務相・中央銀行総裁会議(19日まで)、第79回世界保健機関(WHO)年次総会(23日まで)など

5月19日(火):GDP速報値(1-3月)、GDPデフレーター(1-3月)、GDP民間消費支出(1-3月)、GDP民間企業設備(1-3月)、鉱工業生産(3月)、設備稼働率(3月)、第3次産業活動指数(3月)、米・中古住宅販売成約指数(4月)、欧・ユーロ圏貿易収支(3月)、英・ILO失業率 (1-3月)、英・失業率(4月)、加・消費者物価指数(4月)など

5月20日(水):訪日外客数(4月)、日立が「フィジカルAIデー」開催、米・連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨(4月28-29日会合分)、中・1年物ローンプライムレート(LPR)、中・5年物ローンプライムレート(LPR)、欧・ユーロ圏CPI(4月)、英・消費者物価指数(4月)、南ア・消費者物価指数(4月)など

5月21日(木):小枝日銀審議委員が講演、貿易収支(4月)、輸出(4月)、輸入(4月)、コア機械受注(3月)、対外・対内証券投資(先週)、製造業PMI(5月)、サービス業PMI(5月)、首都圏新築分譲マンション(4月)、米・新規失業保険申請件数(先週)、米・フィラデルフィア連銀製造業景況指数(5月)、米・住宅着工件数(4月)、米・住宅建設許可件数(4月)、米・製造業PMI速報値(5月)、米・サービス業PMI速報値(5月)、中・SWIFTグローバル支払い元建て(4月)、欧・ユーロ圏消費者信頼感指数(5月)、欧・ユーロ圏製造業PMI(5月)、欧・ユーロ圏サービス業PMI(5月)、欧・ユーロ圏経常収支(3月)、独・製造業PMI(5月)、独・サービス業PMI(5月)、NZ・貿易収支(4月)、豪・失業率(4月)、英・製造業PMI(5月)、英・サービス業PMI(5月)、英・イングランド銀行(英中央銀行)金融政策委員会のテイラー委員が講演など

5月22日(金):小枝日銀審議委員が記者会見(5月21日分)、消費者物価コア指数(3月)、米・ミシガン大学消費者マインド指数確報値(5月)、独・GDP改定値(1-3月)、独・IFO企業景況感指数(5月)、英・小売売上高(4月)、加・小売売上高(3月)、メキシコ・GDP確報(1-3月)など


《YU》

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