バフェットの重要投資案件20 1957-2014
イェフェイ・ルー,
長尾慎太郎,
井田京子
パンローリング
四六判 上製本 494頁 2017年5月発売
本体 3,800円 税込 4,180円
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読者のご意見
現代の一流ポートフォリオマネジャーが、バフェットが投資した企業の当時のデータを現代の視点で徹底検証!
バフェットは何をどう分析して投資をしてきたのか?
1950年代以降、ウォーレン・バフェットと彼のパートナーたちは、20世紀の流れを作ってきた最も利益率が高い会社のいくつかに出資してきた。しかし、彼らはそれが正しい投資先だということを、どのようにして知ったのだろうか。前途有望な会社を探すために、何に注目したのだろうか。そして、何をどう分析すれば、彼らと同じような投資ができるのだろうか。
本書は、長年、投資の成功パターンを探してきたバフェット信奉者への贈り物とも言える1冊で、バフェットの長期投資のポートフォリオを詳細に分析している。経験豊富な投資家のイェフェイ・ルーは、バフェットが1958年に投資したサンボーン・マップ・カンパニーを手始めに、シーズキャンディーズ、ワシントン・ポスト、ガイコ、コカ・コーラ、USエア、ウェルズ・ファーゴ、IBMなど全部で20の主な投資先を検証している。彼は、バフェットの投資組合時代の手紙や内部書類、年次報告書、第三者の資料、そのほかの独自の情報を使って、バフェット特有のタイミングや直感、外部情報の活用、投資後の行動などについて正確に指摘し、そのなかで、すべての投資家がさまざまな会社(大規模、小規模、国内、国外を問わず)への投資でまねができるかどうかを考えている。この充実した年代記は、世界の出来事やアメリカの株式市場の変動なども考慮したうえで、バフェットの最も重要な特性は彼の幅広い専門性かもしれないと推測している。
著者紹介
イェフェイ・ルー(Yefei lu)
ドイツのフランクフルトにあるバリュー投資会社シェアホルダー・バリュー・マネジメントAGのポートフォリオマネジャー。前職は、ミュンヘンの資産家の資金管理やベルリンのマッキンゼー&カンパニーに勤務。スタンフォード大学で経済学を学び、ロンドン・ビジネス・スクールでMBAを修得。
目次
第1部 投資組合の時代(一九五七〜一九六八年) 第1章 一九五八年――サンボーン・マップ・カンパニー
第2章 一九六一年――デンプスター・ミル・マニュファクチャリング・カンパニー
第3章 一九六四年――テキサス・ナショナル石油
第4章 一九六四年――アメリカン・エキスプレス
第5章 一九六五年――バークシャー・ハサウェイ
第2部 中期(一九六八〜一九九〇年)
第6章 一九六七年――ナショナル・インデムニティ・カンパニー
第7章 一九七二年――シーズキャンディーズ
第8章 一九七三年――ワシントン・ポスト
第9章 一九七六年――ガイコ(ガバメント・エンプロイース・インシュアランス・カンパニー)
第10章 一九七七年――バッファロー・イブニング・ニュース
第11章 一九八三年――ネブラスカ・ファニチャー・マート
第12章 一九八五年――キャピタル・シティーズ/ABC
第13章 一九八七年――ソロモンへの優先株投資
第14章 一九八八年――コカ・コーラ
第3部 後期(一九九〇〜二〇一四年)
第15章 一九八九年――USエア・グループ
第16章 一九九〇年――ウェルズ・ファーゴ
第17章 一九九八年――ジェネラル・リ
第18章 一九九九年――ミッドアメリカン・エネルギー・ホールディングス・カンパニー
第19章 二〇〇七〜二〇〇九年――バーリントン・ノーザン
第20章 二〇一一年――IBM
第4部 私が学んだこと
第21章 バフェットの投資戦略の進化
第22章 私たちがバフェットから学べること(立ち読みページ)
付録A バフェット・パートナーシップ・リミテッドのパフォーマンス(一九五七〜一九六八年)
付録B バークシャー・ハサウェイのパフォーマンス(1965〜2014年)
まえがき
過去三〇年間に、ウォーレン・バフェットと彼の投資の枠組みであるバークシャー・ハサウェイは周知の存在になった。同様に、ネブラスカ州オマハも、今や投資にかかわる人にとってはアメリカ中西部の無名の町ではない。バフェットの伝説的な投資実績を見て、個人投資家は彼のような投資したいと願い、多くのプロはその戦略をまねしようとしている。しかし、どれがバフェットの最も優れた投資で、なぜ彼はその投資を行ったのだろうか。さらに言えば、私たちは彼の投資から何を学べるのだろうか。
本書の目的は、バフェットの投資人生をたどることによって、右のような疑問に答えることにある。なかでも、バフェットのキャリアにおいて特に大きな影響を与えたと考えられる二〇の投資に注目した。特に参考になりそうなさまざまなタイプの投資を選び、その断面図を比較してみたのだ。また、それぞれの投資が行われた時期の相対的な規模についても考えてみた。
これらのカギとなる投資を分析するに当たり、私はバフェットが投資判断を下したときの行動に注目した。当時、彼やそれ以外の投資家が目にしたであろうことを考慮して、第三者の視点で彼の行動を理解しようと試みたのだ。また、必要に応じてバフェットと同じ時期に同じ会社を分析していたアナリストの視点に立ってみることで、バフェット独自の見方を明らかにするという試みも行った。つまり、これまで多く書かれてきたバフェットの伝記的な本とは違い、本書は彼の主要な投資に対する姿勢のみを伝えるものになっている。しかし、その投資に関しては、できるかぎりバフェット自身が用いた独自の資料や当時の実物の情報を読み、これまで紹介されてきたバフェットの投資に関する数々の情報(彼の株主への手紙を含めて)をさらに深く掘り下げることを目指した。そうすることで、バフェットが主な投資先について行った現実的な分析を紹介すると同時に、それぞれのケースについて、読者自身もそれぞれの洞察や結論を得てほしいと思っている。(つづきを読む)
監修者まえがき
本書は、バリュー系運用会社のポートフォリオマネジャーであるイェフェイ・ルーがウォーレン・バフェットの投資の軌跡について解説した“Inside the Investments of Warren Buffett : Twenty Cases”の邦訳である。世にバフェットの投資手法について知りたがる人は多いが、一般に投資に関する書籍で一番価値があるのは、本人が解説したものである。だが、バフェット自身は書籍を書き下ろしておらず、したがって、バークシャー・ハサウェイの年次報告書そのもの、もしくは年次報告書の抜粋でローレンス・カニンガム教授によって慎重なコーディングが施された『バフェットからの手紙』(パンローリング)が、現状では最も重要な一次資料ということになる。(つづきを読む)
(ウィザードブックシリーズ249)
読者のご意見
株式投資と関わって、バフェットをとりあげた著作は数多いが、
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