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チャートパターン パフォーマンスガイドブックVeteran's choice:
★★☆
トーマス・N・バルコウスキー,
パターン言語ラボラトリーエスアイビー・アクセス B5 上製本 976 pages, released in Feb. 2012 33,000 yen (including tax 3,000 yen) , Free shipping fee to Japan. This product will be shipped within 5 days.
統計分析データに基づいてパターンの識別からトレードの作戦までを解説本書『チャートパターン パフォーマンスガイドブック』と、平成24年秋に出版予定の『ロウソク足パターン パフォーマンスガイドブック』は、T・バルコウスキーの著作『encyclopedia of chart patterns Second Edition』および『encyclopedia of Candlestick Charts』の邦訳である。
チャートパターンやロウソク足パターンは、相場の価格チャートの中で、
チャートパターンは足の表記法に依存しないパターンであり、
パターンとは何か? コンピュータのソフトウェア開発の分野では、F・ブッシュマン等の「アーキテクチャーパターン」や、E・ガンマ等の「設計パターン」が有名である。彼等はソフトウェアアーキテクトやプログラマーの間で何度も繰り返し考え出されてきた解決策をアーキテクチャーパターンや設計パターンとして定義している。定義されたパターン群は機能的な品質を満足するだけではなく、パフォーマンスなどの非機能的な品質をも満足するものである。したがって、ソフトウェアの設計者は、システムの要件に合ったパターンを選択的に再利用することによって効率の良いソフトウェア開発を行うことができる。 以上から、「パターンとは何度も繰り返し出現し特定の品質を提供する事象である」という定義が可能である。 相場におけるチャートパターンは、世界中のあらゆる市場において売りと買いの力関係の時間的変化から何度となく繰り返されてきた値動きの典型的なパターンである。著者はチャートパターンを称して「賢い投資家が残した足跡」だと述べている。投資における初心者でも、この足跡に従えばパターンのブレークアウトによって高い投資パフォーマンスが得られる可能性がある。
本書の特長以下に本書の特長を列挙してみよう。初心者にも分かりやすい本書は1つのパターンを1つの章で解説するパターンカタログになっている。章立ては、「分析結果の要点」、「概要」、「識別方法」、「パターンの失敗」、「統計データ」、「トレードのための作戦」、「トレードの例」、「高いパフォーマンスを得る方法」の8つの節で構成され全章で統一されている。「分析結果の要点」は、重要な統計分析結果だけをまとめている。「概要」ではチャートを参照しながらパターンの概要が説明され、形成される理由やシナリオが説明される場合もある。「識別方法」では、パターンを識別するためのガイドラインを説明している。「パターンの失敗」はパターンが機能しないか、またはパフォーマンスを発揮できないケースについて説明している。「統計データ」では、パフォーマンスデータを中心に多くの統計データを掲載し解説している。「トレードのための作戦」では、トレードの作戦をパフォーマンスデータに基づいて解説している。「トレードの例」では、パターンを実際のトレードに使用した例が紹介されている(架空のトレードの場合もある)。「高いパフォーマンスを得る方法」では、パフォーマンスデータに基づいて少しでも高いパフォーマンスを追及するための方法がリストされている。チャートパターンの名前には、パターン形状を認識しやすいパターン名が使用されている。例えば、フラッグ、ペナント、トライアングル、なべ底、ホタテ貝のようにパターン名からパターン形状が連想できる。直訳すると形状の認識が困難になると思われるものについては著者の意図に反しないレベルで新たなパターン名を付与している。例えば、Broadening Formations, Right-Angled and Ascendingはメガホン(上昇型)、measured move upは2行程チャネル(上昇型)などである。パターン形状の概略図が付いた索引も便利である。翻訳に当ってはパターン名の一貫性についても注力している。例えば、パターンの変形を示すために、底型、天井型、上昇型、下降型、逆転型、アダムとアダム型、アダムとイブ型、イブとアダム型、イブとイブ型、ネガティブサプライズ型、ポジティブサプライズ型のようにパターン名に型を追加している。 パフォーマンスデータの統計処理が行われているが、使用されている統計用語としては平均、度数分布、中央値、線形回帰だけである。
パターンが網羅的である本書では53個のチャートパターンと10個のイベントパターンを取り上げている。イベントパターンとは、会社の収益発表や経済指標の発表のようなイベントがトリガーになって形成されるパターンである。これらのパターンの網羅性は極めて高い。流動性が高い市場では、大部分の時間帯でチャートパターンやイベントパターンを形成している可能性がある。市場の振舞いのパターンが網羅的に熟知されているならば、市場に対して常に冷静に対応できる。パフォーマンスデータが統計的に分析されている本書のパフォーマンスデータは、ニューヨーク証券取引所(NYSE)、アメリカン証券取引所(AMEX)、ナスダック(Nasdaq)で取引されている数百銘柄を対象に、1991年から2004年までの期間で出現した38,500パターンを使って統計的に分析されている。この期間内で2000年3月24日から2002年10月10日の約2年半は、スタンダード&プアーズ500種指数における下降相場で、残りの11年が上昇相場である。パフォーマンスは上昇相場と下降相場に分けて分析されている。最も重要なパフォーマンス指標は、「平均上昇率または平均下落率」、「ブレークアウト失敗率」、「トレンド終了後の上昇率/下落率」の3つである。それぞれの正確な意味については巻末の用語集を参照してほしい。パターンは3つのパフォーマンス指標ごとに順位が付けられている。また、3つの順位の和によってパフォーマンス総合順位が付けられている。 20章のダブルトップ(イブとイブ型)パターンのパフォーマンスを見てみよう。このパターンは先行する上昇トレンドを反転下落させる短期下降反転型のパターンである。下降相場での平均下落率は25%、ブレークアウト失敗率は2%、トレンド終了後の上昇率は45%である。ブレークアウト失敗率が極めて低い。パフォーマンスの総合順位は21パターン中9位である。 52章のウェッジ(下降型)パターンのパフォーマンスを見てみよう。このパターンが短期上昇反転型として振舞う場合、下降相場での平均上昇率は25%、ブレークアウト失敗率は11%、トレンド終了後の下落率は33%である。パフォーマンスの総合順位は19パターン中11位である。(「訳者まえがき」より) ...続きを読む (PDF 2.15MB) 目次
著者紹介トーマス・N・バルコウスキーバルコウスキーは、チャートパターンの世界的な権威として認められている。彼は、投資家兼トレーダーとして30年の経験を持っている。いくつかの会社で、ハードウェア設計技師、上キュソフトウェアエンジニア、ソフトウェアマネージャーとして勤務した後、36歳で引退し、投資家兼トレーダーとして現在に至っている。2006年の11月に解説した ThePatternSite.com は、2009年の3月には8000以上のリンクから月当たり53000を超える訪問者があったが、2011年の1月現在で、月当たり80000を超える訪問者がある人気サイトに成長している。 Other recommendations
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