
“現代版ギャツビー”が、ゴールドマン・サックスの支援を得て50億ドル以上をだまし取った手口を曝露。ホワイトカラー犯罪の心躍るノンフィクション・スリラー。
金融界とエンタメ界の傲慢と強欲。スターをちりばめたパーティー! 世界中でギャンブル三昧!!
-パリス・ヒルトンと楽しんだシャンパン代ひと晩200万ユーロ
-ミランダ・カーへのプレゼント計800万ドル超
-レオナルド・ディカプリオへのプレゼント計1300万ドル
-カニエ・ウェストのイベント出演料1回100万ドル
-ファレル・ウィリアムスの楽曲提供料3曲300万ドル
2009年、ペンシルバニア大学ウォートン校のビジネススクールを卒業したジョー・ロウは、その後10年以上にわたり、金融監視当局の鼻先で、政府系投資ファンド1MDB(1マレーシア・デベロップメント・ブルハド)から数十億ドルを吸い上げた。その金を当時のマレーシア首相ナジブに横流しするかたわら、自身は高級不動産を購入し、パリス・ヒルトンをはじめとする超有名人たちとパーティーに興じてシャンパンの雨を降らせ、マーティン・スコセッシ監督の映画『ウルフ・オブ・ウォールストリート』に莫大な制作費を投じるなど、あらゆるところに巨額の金をばら撒いた。
この桁外れの豪遊ぶりが世間の注目を集め、マスコミが資金源の疑惑を報じたことがきっかけで悪事が露見。関係者が次々と逮捕・起訴されるなか、ロウは忽然と姿を消す。2019年初頭、ロウのヨットとプライベートジェットが押収され、現在もマレーシアと米国司法省が捜査を続けているが、本書の発売時(2021年1月)も彼は行方をくらませたままである。
本書は、ウォール・ストリート・ジャーナルの記者2名が調査に4年を費やし、10カ国以上を訪れ、100名以上の関係者にインタビューして書き上げ、フィナンシャル・タイムズとフォーチュン誌で、「ベストブック2018」に選ばれたベストセラー。マレーシア出身の若き社交界の成り上がり者が、いかにして史上最大級の強奪をやってのけたのか、ハリウッドスターやラッパーたちがいかにしてスキャンダルに巻き込まれていったのかを明らかにしている。
ブラッドリー・ホープ(Bradley Hope)
4年にわたりウォール・ストリート・ジャーナルに勤務し、ニューヨークとロンドンで金融や不正行為の取材を行ってきた。それ以前は中東特派員として6年間、カイロ、トリポリ、チュニス、ベイルートからアラブの春の騒乱を取材。バーレーンでは当局に拘束され、リビアでは内戦の最前線で取材し、エジプトでは激しい抗議行動で催涙ガスを浴びた経験もある。ピューリッツァー賞のファイナリスト、ローブ賞の受賞者。ホスニー・ムバーラク大統領時代の最後の時間を記録した『Last Days of the Pharaoh』の著者でもある。
「本書は、1MDBスキャンダルとゴールドマン・サックスの関与の詳細について明らかにしている。さらにレオナルド・ディカプリオやジェイミー・フォックスをはじめとするハリウッドの映画スター、サウジアラビアの王子、派手なヨット、そして世界中のシェルカンパニーでロンダリングされる山のような金についても紹介してくれる。好きにならずにいられようか?」――Yahoo!ファイナンス
「熟練した小説家でさえ、本書の堕落した、虚飾に満ちた主人公を思い付くのには苦労するに違いない。ブラッドリー・ホープとトム・ライトは、世界的な金融システムを通してジョー・ロウと彼の仲間たちを生き生きと描いてみせた。この物語は、あなたを魅了するとともに、激怒させることだろう」――シーラ・コルハトカー『ブラックエッジ 資産1兆円の男、スティーブ・コーエン物語』 (パンローリング)著者
「信じがたい物語だ……軽蔑すべき億万長者が必要なら、このペテン師たちを見ればいい」――アレクシス・オハニアン、Reddit共同創業者
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著者まえがき プロローグ
第一部 ジョー・ロウという男の誕生
第二部 にわか成金 |
第三部 帝国 第27章 バスタ・ライムスを飼い犬にする 第28章 世界中のすべての富 第29章 東洋の神秘 第30章 ��681アメリカン・パイ�瓠併暗挂椶龍�奪) 第31章 誰も目にすることのできないアート 第32章 ジュエリーデザイナーとバンカー 第33章 善意のビジネス 第34章 140ギガバイト 第35章 ディカプリオ、ウォール街を批判する 第36章 大オ ーバルオフィス統領執務室 第37章 サイズが重要だ 第38章 制御不能
第四部 秘密の大かがり火
第五部 船長の決断
エピローグ |
ジョー・ロウとは一体何者なのか? どうやって無名の存在から、金融のプロたちの目と鼻の先で数十億ドル規模の詐欺事件をやりおおす首謀者と目されるまでになったのか? 私たちはロウの正体を明らかにしようとした。そしてそこで発見した事実は驚くべきものだった。地味な外見と穏やかな物腰の陰で、ロウは世界が実際にどうやって動いているかを知り尽くした?常習的なうそつきだった。彼は誰とでもすぐに親しくなった。ジェット機で世界を飛びまわっているような金持ちでさえ、彼のことを金遣いが荒い人物と見ていたが、それ以上に彼のことを知る者はほとんどいなかった。これは単にウォール街のバンカーや有名人、弁の立つ詐欺師が登場する突拍子もない話というだけではない。ロウの成功は、本質的に、21世紀の世界経済の失敗に根ざしている。彼は、ウォール街のバンカーや会計監査人、規制当局者らをだまして巨額の資金を横領した。その出所の不確かな金を使って世界でも有数の映画俳優やモデルとの友情を買うことに成功し、その人懐こさで誰に対しても自分のことを仲間だと信じ込ませた。それらすべてを可能にしたのは、富と魅力に心を奪われた社会そのものだったのである。
ジョー・ロウの驚くべき人生は、あまりにも信じがたく、ウォール・ストリート・ジャーナルの紙面にはそぐわないかもしれないと思うほどだった。われわれは、本書を執筆することにより、ロウがいかにしてこの犯罪をやってのけたのかだけでなく、何が彼を突き動かし、いかにしてこれほどまでに長い期間逃げることができたかについても、その詳細を明らかにしたいと考えている。ロウの人生を通じて資本主義と不平等についてより俯瞰的な目で描くことにこそ、永続的な価値があるものと信じている。
本書の内容は、4年間にわたる調査の成果である。われわれは10以上の国――キュラソー島の小都市ウィレムスタットから中国上海まで――で、100名以上の関係者にインタビューを行った。本書に氏名を記した人々の大多数は、直接または法的代理人を通じて話すことに同意してくれたが、一部の人々からは拒まれた。
情報源の多くは、身体的または法的な危害を恐れて、匿名とするように要請してきた。すべての話は複数の情報源の記憶に基づくものであり、いくつかの事例においては、写真やビデオ、その他の文書によって裏付けられている。われわれは、公的な裁判記録や秘密扱いの捜査資料、金融記録など数万件もの文書に加え、捜査期間中に当局宛てに送られた数十万件ものeメールを詳しく調査した。さらに、米国司法省の民事資産没収訴訟における公的な申し立てやゴールドマン・サックスの社員と元司法省職員に対する刑事告発、シンガポールにおける訴訟手続き、スイス当局者による報告書などにも依拠している。
2019年4月の本書のペーパーバック版のアップデートを行った時点で、ジョー・ロウに対する正式な刑事犯罪の告発がマレーシアと米国で起こされている。マレーシアでは、ナジブ・ラザク前首相の、マネーロンダリングなどの犯罪に対する裁判が2019年4月に始まっている。ゴールドマン・サックスのティモシー・ライスナーは、米国でマネーロンダリングと外国公務員に対する贈賄に関し罪を認めている。シンガポールでは一握りのバンカーしか有罪となって刑に服していない一方で、米国司法省は、今だ事件の中心にあったジョー・ロウらに対する大規模な犯罪捜査の真っただ中にある。また、マレーシア、スイス、シンガポールなどの国々でも引き続き捜査が行われている。
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