わが国をとりまく諸情勢の変転極まりない折から、依然として世界有数の国際金融市場の一つであるロンドンの実体につき、かくも詳細な分析と紹介がなされたことは、大変意義のあることと思う。欧州、なかんずく英国の経済的地位の凋落が論じられて久しい。このこと自体軽々に結論付けられるべき事柄ではないが、中でも国際金融の中心地としてのロンドン市場については、その歴史的伝統の重さ、蓄積されたノウハウの厚み、人的つながりの広さと強さ等において、未だ学ぶところが多いと考えられる。(本書「推薦のことば」より)
荒木信義 時事通信社出版局
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