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フィスコ投資ニュース配信日時: 2025/06/09 18:00, 提供元: フィスコ 9日の香港市場概況: ハンセン1.6%高で反発、テック指数は2.8%上昇*18:00JST 9日の香港市場概況: ハンセン1.6%高で反発、テック指数は2.8%上昇週明け9日の香港市場は、主要85銘柄で構成されるハンセン指数が前営業日比388.89ポイント(1.63%)高の24181.43ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が150.38ポイント(1.74%)高の8780.13ポイントと反発した。ハンセン指数は3月20日以来、約2カ月半ぶりの高値水準を回復している。売買代金は2458億2830万香港ドル(約4兆5110億円)にやや拡大した(6日は2356億2180万香港ドル)。 投資家のリスク選好がやや強まる流れ。米中貿易交渉の進展期待が相場を支えている。トランプ米大統領は6日、英国ロンドンで9日に米中の閣僚級会議が開かれると自身のSNSに投稿した。会議では中国のレアアース(希土類)輸出規制強化もテーマのひとつになるとみられている。一方、外電が報じたところによると、米自動車大手3社にレアアースを供給している業者に対し、中国当局は一時的な輸出ライセンスを付与したもようだ。 一方、きょう午前に報告された5月中国経済統計では、米ドル建て輸出が予想以上に減速し、輸入は予想以上に減少した。また、消費者物価指数(CPI)が前年同月比でマイナス0.1%、生産者物価指数(PPI)がマイナス3.3%とデフレ傾向が続いている。景気懸念はくすぶるものの、当局が景気対策を強めるとの見方もあり、特段の売り材料とはならなかった。(亜州リサーチ編集部) ハンセン指数の構成銘柄では、ショート動画投稿アプリの快手科技(1024/HK)が5.6%高、バイオ医薬品開発受託会社の薬明生物技術(2269/HK)が5.5%高、ICファウンドリー中国最大手の中芯国際集成電路製造(SMIC:981/HK)が5.1%高と上げが目立った。ほか、ドローン配送の拡大期待が強まり、フードデリバリー事業の美団(3690/HK)が4.7%高。ドローン配送はこれまで本土だけで実施していたが、香港でも6日から開始。従来の配達員で40分かかるところをわずか5分で配達可能という。快手やSMIC、美団などテック銘柄に買いが先行し、ハンセン科技(テック)指数は2.8%高と他の主要指数をアウトパフォームした。 そのほか、きょう付けでハンセン指数の構成銘柄に新規採用された美的集団(マイディア・グループ:300/HK)は0.1%安、中通快逓(開曼)(ZTOエクスプレス・ケイマン:2057/HK)は4.2%高で取引を終えている。除外銘柄はなかったため、ハンセン指数の構成銘柄は83→85に増加した。 セクター別では、半導体やクラウド、AI(人工知能)技術などハイテク関連が高い。SMICのほか、華虹半導体(1347/HK)が2.5%、金蝶国際軟件集団(268/HK)が11.8%、金山雲HD(3896/HK)が8.0%、北京第四範式智能技術(6682/HK)が9.8%、商湯集団(センスタイム:20/HK)が5.0%ずつ上昇した。 他の個別株動向では、希土類製品・耐火材大手の中国稀土HD(チャイナ・レア・アース:769/HK)が60.0%高。中国当局が米向けに、レアアースの一時的な輸出ライセンスを付与したもようと伝わったことが刺激材料だ。 半面、産金セクターは安い。山東黄金鉱業(1787/HK)が4.0%、招金鉱業(1818/HK)が3.9%、霊宝黄金(3330/HK)が2.9%、紫金鉱業集団(2899/HK)が1.6%ずつ下落した。 本土市場は5日続伸。主要指標の上海総合指数は、前営業日比0.43%高の3399.77ポイントで取引を終了した。自動車が高い。医薬、証券、ハイテク、軍需産業、空運、資源・素材、不動産なども買われた。半面、酒造や食品、小売など消費関連の一角は安い。銀行・保険、公益、通信も売られた。 亜州リサーチ(株) 《CS》 記事一覧 |