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フィスコ投資ニュース配信日時: 2025/05/20 18:00, 提供元: フィスコ 20日の香港市場概況:ハンセン1.5%高で4日ぶり反発、医薬セクターに買い*18:00JST 20日の香港市場概況:ハンセン1.5%高で4日ぶり反発、医薬セクターに買い20日の香港市場は、主要83銘柄で構成されるハンセン指数が前日比348.76ポイント(1.49%)高の23681.48ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が128.53ポイント(1.52%)高の8589.08ポイントと4日ぶりに反発した。ハンセン指数は約2カ月ぶりの高値水準を回復している。売買代金は2057億3620万香港ドル(約3兆7917億円)に拡大した(19日は1847億370万香港ドル)。 投資家のリスク選好が強まる流れ。中国経済対策の期待感が続いているほか、米長期金利の低下も好感された。19日の米債券市場では、米国債の格下げを受け、米10年債利回りが一時4.56%と約1カ月ぶりの高水準を付けたものの、その後は低下に転じ、4.45%で取引を終えた(18日は4.48%)。ベッセント米財務長官は18日、ムーディーズによる米国債の格下げは前政権の財政悪化を反映したもので「遅行指標」に過ぎず、すでに市場は織り込んでいると説明している。 寄り付き前に発表された最優遇貸出金利「ローンプライムレート(LPR)」に関しては、予想通り、銀行貸出の指標となる1年物LPRが3.10→3.00%、住宅ローン金利の指標となる5年物LPRが3.60→3.50%に引き下げられた。緩和マネーが経済を支えるとの期待感も高まっている。(亜州リサーチ編集部) ハンセン指数の構成銘柄では、医薬の上げが目立つ。石薬集団(1093/HK)が6.1%高、翰森製薬集団(3692/HK)が5.7%高、中国生物製薬(1177/HK)が3.0%高で引けた。中国本土や香港、シンガポールなど中華圏で新型コロナウイルスが再び蔓延。感染症が拡大する中、医薬品需給がタイトになると予測された。ほか、指数銘柄ではないが、バイオ医薬メーカーの三生製薬(3エスバイオ:1530/HK)が32.3%高と急騰。米医薬品大手ファイザーは19日、三生製薬が開発しているがん治療薬のライセンス取得に向け約60億米ドルの契約を結んだと発表した。前払い金として、中国企業として過去最高額となる12億5000万米ドル(約1800億円)を支払う。 消費セクターの一角も物色される。茶飲料チェーンの四川百茶百道実業(2555/HK)が7.8%高、スポーツシューズ・ウエアの特歩国際HD(1368/HK)が4.8%高、酒造の青島ビール(168/HK)が3.2%高、家電のTCL電子HD(1070/HK)が2.6%高、豚肉生産の万洲国際(288/HK)が2.4%高、乳製品の中国蒙牛乳業(2319/HK)が1.9%高と値を上げた。 自動車セクターも高い。東風汽車集団(489/HK)が8.7%、小米集団(1810/HK)が4.7%、吉利汽車HD(175/HK)が2.6%、比亜迪(BYD:1211/HK)が2.5%ずつ上昇した。小米については、22日に予定する新製品発表会で、同社初の電動SUV「YU7」が披露されると伝わったことも支援材料。「YU7」を巡っては、3月末に発生した電気自動車(EV)セダン「SU7」での死亡事故を受け、「発売が延期される」との情報も伝わっていた。 そのほか、車載バッテリー世界最大手の寧徳時代新能源科技(CATL:300750/SZ、3750/HK)が本日に重複上場。公募価格比16.4%高の306.20香港ドルで取引を終えた。現時点で今年最大の株式公開となる。 本土市場は続伸。主要指標の上海総合指数は、前日比0.38%高の3380.48ポイントで取引を終了した。医薬が高い。通信・メディア、消費関連、公益、資源・素材、自動車、金融なども買われている。半面、不動産は安い。海運、軍需産業も売られた。 亜州リサーチ(株) 《CS》 記事一覧 |