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フィスコ投資ニュース

配信日時: 2026/03/16 12:06, 提供元: フィスコ

システムサポート Research Memo(6):クラウドインテグレーション事業は20%台の増収増益に

*12:06JST システムサポート Research Memo(6):クラウドインテグレーション事業は20%台の増収増益に
■システムサポートホールディングス<4396>の業績動向

2. 事業セグメント別動向
(1) クラウドインテグレーション事業
クラウドインテグレーション事業の売上高は前年同期比26.2%増の5,886百万円、営業利益は同25.3%増の846百万円と大幅増収増益が続いた。売上総利益も増収効果で同24.9%増の1,703百万円、売上総利益率で28.9%と高水準が続いた。旺盛なDX投資需要が続くなかで、エンジニアの採用・育成を強化し受注能力の拡大に取り組んだことが高成長につながった。

主力サービスのServiceNow関連は、売上高が前年同期比24.2%増の1,996百万円と高成長が続き、売上総利益率は前年同期の42.0%から44.6%に上昇した。既存顧客から利用サービス拡大のための追加発注が続いていることが主な増収要因となった。同社はServiceNowの認定構築資格取得数で国内第3位※の陣容を抱え、ServiceNowが提供する幅広い製品やソリューションに対応できる体制を構築していることが、受注継続率の高さにつながっている。

※ 2025年6月時点の資格取得数上位3社は、富士通<6702>1,520件、アクセンチュア(株)929件、同社が588件で全体の取得数は9,969件である。

クラウド基盤移行・利用支援サービス等(AWS、Google Cloud、Microsoft Azure)の売上高は同24.2%増の3,144百万円となった。内訳は、AWS関連が同17.2%増の1,758百万円、Google Cloud関連が同68.3%増の909百万円、Microsoft Azure関連が同3.3%減の477百万円となり、Microsoft Azure関連のみ減少に転じた。Microsoft Azure関連の需要が冷え込んでいるわけではなく、同社のエンジニアのリソースが限られるなかで収益性を考慮しながら選別受注していることが要因だ。一方で、Google Cloud関連については、生成AI関連ソリューションの引き合いが増加しているほか、リセール収入が増加し始めてきたことも増収要因となった。大企業などではITシステムの構築にあたってリスク軽減の観点から複数のクラウドサービスを利用するケースが増えており、マルチクラウドに対応できるサービス提供体制の構築を進めてきたこと、またインフラ以外のレイヤー(アプリケーション開発、ERP、データベース構築等)の技術者も多く抱えており、企業のITシステム全体の刷新等の案件を一貫して受注できることも強みとなっており、高成長を持続している一因になっている。

その他のクラウド導入支援の売上高についても、前年同期比42.1%増の745百万円と大きく成長した。Oracle Cloud Infrastructure関連だけでなく、Snowflake※1やCelonis※2、CyberArk※3関連の売上が増加した。また、クラウド基盤移行後のリセール売上高(主にAWS)は、顧客数の増加や顧客当たりのデータ利用量増加により同28.0%増の1,957百万円となり、安定収益基盤として収益増に寄与した。

※1 米国Snowflake社が開発・提供する「Snowflake」は、部署をまたぐデータや異なるクラウド環境のデータなどすべてのデータのハブとなり、データの一元管理が可能なクラウドベースのSaaS型データプラットフォーム。高いセキュリティ性機能と高速処理スピードが特徴で、データ分析ツールやBIツールとシームレスに連携するよう設計されている。AI・ビッグデータ分析などを行う企業向けを中心に急速に普及している。2022年より取り扱いを開始した。
※2 独国Celonis社が開発・提供する「Celonis」は、クラウド型のプロセスマイニングプラットフォームであり、業務プロセスの分析・改善・モニタリングをAIも活用しながら行う。2022年より取り扱いを開始した。
※3 イスラエルのCyberArk社が開発・提供する情報セキュリティソリューションで2021年より取り扱いを開始した。特権ID管理システムやクラウド型IDアクセス管理、エンドポイント特権ID管理ソリューションなどがある。

(2) システムインテグレーション事業
システムインテグレーション事業の売上高は前年同期比15.8%増の7,576百万円、営業利益は同33.5%増の450百万円となった。売上総利益は同26.0%増の1,990百万円となり、売上総利益率は前年同期の24.2%から26.3%に上昇した。エコー・システムの連結効果に加えて好採算案件が増加したことや、生成AIの活用等による生産性向上が利益率の上昇要因となった。

売上高の内訳を見ると、ITシステム開発が前年同期比30.3%増の4,723百万円となった。このうち790百万円はエコー・システムの新規連結効果によるもので、既存事業ベースだけで見ると約8%の増収であった。また、ERP関連は同5.5%減の1,854百万円、DB関連は同4.8%増の999百万円とそれぞれ伸び悩んだが、クラウドインテグレーション事業にエンジニアをシフトした影響等によるもので、おおむね計画どおりの進捗となったようだ。

(3) アウトソーシング事業
アウトソーシング事業の売上高は前年同期比6.7%増の1,222百万円、営業利益は同4.0%増の190百万円と堅調に推移した。売上総利益は同1.1%増の349百万円にとどまり、売上総利益率は前年同期の30.1%から28.6%に低下した。データセンターサービスのシステム構築費用が外注費を中心に増加し、利益率の低下要因となった。

売上高の内訳は、データセンター関連が前年同期比7.3%増の950百万円、ニアショアによるERP保守サービス及びデータ分析・入力サービスが同4.6%増の272百万円といずれも増収基調が続いた。データセンターサービスについては、顧客件数の増加と顧客当たり月額利用料の上昇が増収要因となり、ストック売上だけで見ると同9.1%増の830百万円と順調に増加した。一方、ERP保守サービス及びデータ分析・入力サービスについては、主にSAP ERP製品の保守サービスが増加した。

(4) プロダクト事業
プロダクト事業の売上高は前年同期比34.1%増の602百万円、営業利益は同137.0%増の123百万円となった。エコー・システムの連結効果に加えて、既存主要プロダクトも順調に顧客件数を積み上げたことが増収増益要因となった。ライセンス料等のストック売上高が同39.8%増の341百万円と伸長したことにより、売上総利益率も前年同期の59.4%から61.7%に上昇した。

なお、エコー・システムの売上高63百万円を除いた既存事業ベースの増収率は約20%となり、主要製品別では「建て役者」が同14.3%増の163百万円、「MOS」が同18.3%増の158百万円、「SHIFTEE」が同44.3%増の61百万円、「就業役者」が同30.2%増の77百万円といずれも2ケタ増収となった。

(5) 海外事業
海外事業の売上高は前年同期比0.3%増の258百万円、営業損失は5百万円(前年同期は11百万円の損失)となった。売上高は給与・会計業務のアウトソーシングサービスやシステムインテグレーション業務が堅調に推移した。利益面では、前年同期に発生したM&A関連費用が無くなったことによりやや損失額が縮小した。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)


《HN》

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