トレーダーズショップ
トップかごを見るご注文状況このページのPC版


フィスコ投資ニュース

配信日時: 2025/12/03 11:01, 提供元: フィスコ

Jストリーム Research Memo(1):中間期は一時的要因で苦戦、下期回復を期待

*11:01JST Jストリーム Research Memo(1):中間期は一時的要因で苦戦、下期回復を期待
■要約

1. インターネット動画配信システムなど動画ソリューションをワンストップで提供
Jストリーム<4308>は、インターネットで動画を配信するためのシステムをワンストップで提供するなど、法人向けに動画ソリューション事業を幅広く展開している。主力サービスは動画共有・配信プラットフォーム「J-Stream Equipmedia」と配信ネットワーク「J-Stream CDNext」で、自社開発した「J-Stream Equipmedia」はインターネットで動画を配信するために必要なあらゆる機能を装備している。「J-Stream CDNext」も自社で構築したネットワークで、動画に限らず大容量のファイルを高速かつ安定して一気に配信できる。製薬企業やエンターテインメント系企業などに提供している「ライブ配信サービス」も主力サービスで、現場での対応力に強みがある。ほかに、動画・Webサイトの制作やシステム開発、セキュリティ対策など動画配信周辺のサポートも充実している。

2. 医薬、一般企業、メディア・コンテンツを戦略市場に、デジタル化を支援
同社は、医薬業界のEVC※1領域(以下、医薬領域)、医薬業界以外の事業会社のEVC領域、メディア・コンテンツ業界を中心としたOTT※2領域を戦略市場として設定している。デジタルマーケティングに課題がある医薬領域には「ライブ配信サービス」を提供、業種・企業によってDX(デジタルトランスフォーメーション)の浸透状況が異なるEVC領域(医薬以外)では各企業の課題に合わせたラインナップを充実、OTT領域向けにはコンテンツ配信サイトのシステム提供や運用を行うなど、各領域の顧客に最適にカスタマイズされた商品・サービスを提供している。こうした領域で、「J-Stream Equipmedia」など自社製の商品・サービスを提供している点、システム開発やWebサイト運用まで動画を活用する際に必要となる様々な機能をワンストップで提供している点が強みである。

※1 EVC(Enterprise Video Communication):社内情報共有など一般企業における動画を使ったコミュニケーション。
※2 OTT(Over The Top):動画配信サービスや音楽配信サービスなど、インターネットを通じてコンテンツを配信するサービスのこと。

3. 2026年3月期中間期は減収減益だったが、一時的要因を除くとおおむね順調
2026年3月期中間期の業績は、売上高5,711百万円(前年同期比0.7%減)、営業利益361百万円(同12.3%減)だった。売上面では、大口機器納品や様々なスポーツイベントなど前年同期に受注した一時的案件の反動により減収となった。利益面では、組織運営を効率化し、採用の抑制や外注の内製化など経費節減を進めたが、営業支援や販売促進などの費用が増加したため減益となった。また、通期業績予想に対する進捗率も、売上高で47.1%(前年同期48.7%)、営業利益で38.8%(同45.1%)とやや厳しい状況だった。しかし、一時的要因を除くとおおむね順調に推移しており、もともと下期の比重が高い傾向があるため、十分取り戻せる範囲だと考えられる。

4. 下期は各領域で収益回復を期待、2026年3月期通期業績は期初予想を据え置き
2026年3月期の業績について、同社は売上高12,136百万円(前期比2.8%増)、営業利益933百万円(同1.8%増)と見込んでいる。下期は医薬領域で、Web講演会シーズンの11月〜12月を控え、内資系で2月〜3月の予算消化も期待できるため、大手上位顧客中心に引き続き取引先の動向把握を進める。EVC領域(医薬以外)では、「J-Stream Equipmedia」の他、オンラインイベント管理システム「Webinar Stream」が着実に積み上がり、子会社化した(株)アイ・ピー・エルとの相乗効果も期待できるなど堅調な推移が予想される。OTT領域では、大口キー局を中心にシステム開発や配信体制改善のための提案を継続し、長期売上の積み上げを図るほか、冬季五輪などの各種スポーツイベント案件の獲得も進める。加えて、期中の人員強化が落ち着いたことで下期は中間期ほどに販管費が増えないため、同社は通期業績予想を期初据え置きとした。

■Key Points
・動画配信システムなど動画ソリューションサービスを提供
・強みは自社製商品・サービスとワンストップで提供する体制
・2026年3月期は一時要因で中間期苦戦も下期に取り戻す方針

(執筆:フィスコ客員アナリスト 宮田 仁光)


《HN》

記事一覧

  • 2025/12/05 06:30:今日の注目スケジュール:欧ユーロ圏GDP確定値、加失業率、米個人消費支出(PCE)価格コア指数など
  • 2025/12/05 06:07:12月4日のNY為替・原油概況
  • 2025/12/05 03:09:NY為替:ドル・円は155円手前まで戻す、調整的な円買いは一巡か
  • 2025/12/05 01:04:【フィスコ・暗号資産速報】
  • 2025/12/05 01:08:NY為替:ドル・円は154円台後半でもみ合う状態が続く
  • 2025/12/05 00:31:NY為替:ドル・円は154円台後半でもみ合う展開に
  • 2025/12/04 23:05:NY為替:ドル・円は一時155円台に反発、新規失業保険申請件数減少でドル買い強まる
  • 2025/12/04 20:03:欧州為替:ドル・円は続落、円買いが下押し
  • 2025/12/04 19:24:欧州為替:ドル・円は続落、円買いが下押し
  • 2025/12/04 18:34:欧州為替:ドル・円は下げ一服も、円買い圧力継続
  • 2025/12/04 18:15:4日の香港市場概況:ハンセン指数は反発、米利下げ観測や中国の政策期待で
  • 2025/12/04 18:15:日経平均テクニカル: 3日続伸、上向き転換した25日線を突破
  • 2025/12/04 18:09:4日の中国本土市場概況:上海総合は3日続落、ハイテク株の上昇で下値限定的
  • 2025/12/04 17:25:欧米為替見通し:ドル・円は下げ渋りか、ドル売り先行も根強い円売りで
  • 2025/12/04 17:22:東京為替:ドル・円は伸び悩み、夕方にかけて失速
  • 2025/12/04 16:56:東証グロ−ス指数は4日ぶり反発、朝高の後は上値の重い展開
  • 2025/12/04 16:50:日経平均寄与度ランキング(大引け)〜日経平均は大幅に3日続伸、ソフトバンクGやファーストリテが2銘柄で約428円分押上
  • 2025/12/04 16:43:大幅続伸で3週間ぶりに51000円台を回復【クロージング】
  • 2025/12/04 16:40:金は12月FOMCの利下げ見通しに上昇へ サンワード証券の陳氏
  • 2025/12/04 16:39:ソフトバンクG、ファナック、日新薬など