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フィスコ投資ニュース配信日時: 2025/08/08 14:34, 提供元: フィスコ サーラ Research Memo(4):日本屈指の産業集積地域である愛知県東部、静岡県西部が地盤(2)*14:34JST サーラ Research Memo(4):日本屈指の産業集積地域である愛知県東部、静岡県西部が地盤(2)■サーラコーポレーション<2734>の事業概要 6. プロパティ事業 愛知県東部・静岡県西部地域に密着して、不動産、ホスピタリティ(飲食店、ホテル運営)、スポーツ(スポーツクラブ運営)に関する事業を展開している。不動産部門の売上高が約6割を占め、ホスピタリティ部門が約3割、残り約1割がスポーツ部門である(直近通期ベース)。不動産部門では、グループの顧客基盤やネットワークを最大限に生かし、顧客ニーズに沿った総合的かつ最適なソリューションを提案している。 コロナ禍で損失計上した時期もあったが、2023年11月期以降は、利益が回復し、直近では営業利益率で5.0%(2024年11月期)に達する。2025年11月期中間期は、売上高で前年同期比44.9%増の3,279百万円、営業利益で3百万円の損失(前期は6百万円の利益)となった。不動産部門において、前期に竣工した分譲マンションの引き渡しが進んだことに加え、自社保有資産の売却や買取再販が増加し増収となった。利益面は、ホスピタリティ部門においてブライダル組数が低調に推移したことなどから、わずかに営業損失を計上したが、通期では当初計画通り450百万円の営業利益を予想する。 7. カーライフサポート事業 フォルクスワーゲン、アウディの輸入自動車の正規販売店として、愛知・静岡・東京に13店舗を展開する(同ブランドを扱う法人として販売台数全国トップレベル)。新車及び中古車の販売・サービス部門が一体となった事業運営により、顧客ニーズに対して最適な提案を行うとともに、保険やファイナンス、付帯サービスも展開し、事業収益力の強化を図っている。2025年11月期の新車販売台数見通しは2,210台(前期は1,353台)、中古車販売台数1,958台(前期は1,806台)であり、新車と中古車をバランス良く販売する。 近年の業績は、売上高が安定成長傾向にあるが、サプライチェーンの混乱などの影響も受けている。営業利益率は0.4%(2024年11月期)と低く収益性向上の余地がある。2025年11月期中間期は、売上高で前年同期比12.2 %増の9,006百万円、営業損失で693百万円(前年同期は営業損失238百万円)となった。国内への輸入自動車の入荷が回復したことに伴い、フォルクスワーゲンの新車販売台数が増加したのに加え、これまで販売用に仕入れていた中古車の在庫処分を進めたため、売上高は増加した。在庫処分の影響などにより、中間期は営業損失を計上した(通期では黒字予想)。 8. アニマルヘルスケア事業 本州各地域及び北海道に事業所を展開し、全国規模のサービスネットワークを構築して動物用医薬品等の卸売販売を行う。畜産部門売上構成が50%強、ペット部門(動物病院向け)が50%弱であり、業界内ではペット部門に強みがある。業界2位クラスのシェアではあるが、物流・サプライチェーンの強化、営業力の強化などを通じて2030年に業界1位を目指している。 近年の業績は売上高が安定的に推移している。2022年11月期に売上高が減少しているのは、収益認識会計基準等の適用に伴い4,789百万円の減少があったためであり、実質的には増収基調が続いている。卸売事業の特性上、収益性の向上には限りがあり、薬品の仕入価格の影響も受けやすい。2025年11月期中間期は、売上高で前年同期比5.3%減の12,376百万円、営業損失83百万円(前年同期は営業利益170百万円)となった。畜産部門は動物用医薬品等の受注が堅調に推移したものの、ペット関連部門において仕入先の商流変更により療法食の一部の取り扱いがなくなったため、減収となった。利益面は、ペット関連部門における売上総利益の減少に加え、事業構造改革に伴い販管費が増加したため、中間期は営業損失を計上した(通期では黒字予想)。 (執筆:フィスコ客員アナリスト 角田 秀夫) 《HN》 記事一覧 |