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フィスコ投資ニュース配信日時: 2025/07/31 14:01, 提供元: フィスコ FJネクHD Research Memo(1):2025年3月期は計画を上回る増収増益により、過去最高売上高を更新*14:01JST FJネクHD Research Memo(1):2025年3月期は計画を上回る増収増益により、過去最高売上高を更新■要約 1. 会社概要 FJネクストホールディングス<8935>は、東京都心を基盤とした単身者向け資産運用型マンション自社ブランド「ガーラマンションシリーズ」、ファミリー層向けマンション自社ブランド「ガーラ・レジデンスシリーズ」の開発及び販売を主力事業としている。また、販売した物件を中心に不動産管理事業も手掛けている。デザイン性や安全性、快適性など、居住者目線に立った企画・開発により高い入居率を確保していることが「ガーラ」ブランドの価値を高めており、首都圏ではトップの販売実績となっている。将来の年金受給に対する不安や相続税対策という新たな課題を抱える個人からの購入需要も底堅く、同社の業績は順調に拡大してきた。2021年3月期はコロナ禍の影響により業績は一旦後退したものの、2022年3月期にV字回復すると、2024年3月期の売上高は初めて1,000億円を突破した。2025年3月期も過去最高売上高を更新し、同社がまだ成長過程にあることを示すことができた。 2. 2025年3月期の業績 2025年3月期の業績は、売上高が前期比12.0%増の112,429百万円、営業利益が同0.6%増の9,488百万円と計画を上回る増収増益となった。主力の「不動産開発事業」におけるマンション販売戸数は3,249戸(前期比479戸増)となり、中古マンション販売を含めて過去最高水準を更新した。「不動産管理事業」も賃貸管理戸数の積み上げにより順調に拡大した。一方、「建設事業」は完成工事件数減により減収となったものの、足元のマンション建設受注を順調に積み上げることができた。利益面でも、工事原価の上昇に加え、中古マンション販売の構成比の高まりが粗利益率の低下要因となったものの、増収による収益の底上げや費用の抑制により計画を上回る増益を確保した。 3. 2026年3月期の業績予想 2026年3月期の業績予想について同社は、売上高を前期比11.2%増の125,000百万円、営業利益を同1.2%増の9,600百万円と増収増益を見込んでいる。引き続き、「不動産開発事業」の伸びと「不動産管理事業」の積み上げが増収に寄与する。「不動産開発事業」における販売戸数は3,500戸(前期比251戸増)を見込んでいる。また、「建設事業」も前期積み上げた受注残の消化により大幅な伸びを見込んでいるようだ。一方、増益率が緩やかな水準にとどまるのは、各セグメントにおける原材料価格の上昇などを保守的に見ていることが理由であり、営業利益率は7.7%(前期は8.4%)に低下する想定となっている。 4. 成長戦略 同社は資産運用型マンション事業を通じて、人口回帰の進む都心エリアへの良質な賃貸住宅の提供、一般サラリーマン向けを中心とした長期的な資産運用機会の提供など、社会的意義を担うことにより持続的な成長を実現する方針である。金融環境や物価動向などを含め、先行き不透明感が漂うなかでも、家賃収入は総じて安定しており、資産運用型マンションへの投資意欲も根強いことが確認された。コンテンツマーケティング(会員基盤累計30万人)の活用やクラウドファンディング、不動産DXなど、将来を見据えた取り組みにより、市場全体の発展を自らの成長に結び付ける活動を続けることが重要となるだろう。売上高は既に1,000億円を超え、新たなステージを迎えているなかで、今後どのような進化を遂げていくのか大いに注目されるところである。 ■Key Points ・2025年3月期は計画を上回る増収増益となり、過去最高売上高を更新 ・今後の業績の伸びにつながるパイプライン(仕掛販売用不動産)も順調に積み増し ・2026年3月期も増収増益を確保するものの、原価上昇により利益率は若干低下する見通し ・今後もリーディングカンパニーとして市場全体の発展を自らの持続的な成長に結び付ける戦略 (執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田郁夫) 《HN》 記事一覧 |