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フィスコ投資ニュース配信日時: 2025/06/16 14:36, 提供元: フィスコ ティア Research Memo(6):2025年9月期は上方修正するも、葬儀件数及び葬儀単価は想定を上回る推移が続く*14:36JST ティア Research Memo(6):2025年9月期は上方修正するも、葬儀件数及び葬儀単価は想定を上回る推移が続く■ティア<2485>の今後の見通し 1. 2025年9月期の業績見通し 2025年9月期の連結業績は売上高で前期比16.8%増の22,000百万円、営業利益で同23.1%増の1,770百万円、経常利益で同38.3%増の1,720百万円、親会社株主に帰属する当期純利益で同43.5%増の1,080百万円と、期初計画から上方修正された。これは、中間期の業績上振れ分に加え、下期に想定される補正予算対応分(347百万円の追加費用)を織り込んだ数値である。下期の葬儀件数や葬儀単価の前提は期初計画を据え置いているが、2025年4月実績においても葬儀件数及び葬儀単価は想定を上回る推移が続いており、下期も計画を上振れする公算が大きい。加えて、グループ2社とのシナジーも期待されるため、外部環境に大きな変化がなければ、通期業績について再度の上方修正となる可能性が高いと弊社では見ている。 2025年9月期の出店計画は、前期比20店舗増の222店舗を計画している。「ティア」直営店が5店舗、八光殿が3店舗、東海典礼が2店舗のほか、FC店が10店舗である。このうち、「ティア」直営店は既に5店舗が出店済みで、八光殿についても2店舗目の着工を進めており、計画どおりの出店が見込まれる。FC店舗についてはFCオーナーの意向もあるため流動的だが、現在の進捗状況からすると未達となる可能性が高い。なお、2024年10月には東海典礼が蒲郡市に出店していた「家族の新しいお葬式」4店舗を「ティア」にリブランディングした。豊橋市と同様に蒲郡市も進出して間もないエリアであり、ブランド力のある「ティア」へ変更する方が営業効率の向上と葬儀件数の増加につながると判断したためである。 通期の業績予想の前提となる葬儀件数は、「ティア」直営店で前期比6.5%増の16,422件、葬儀単価で同0.9%上昇の854千円を見込む。これにグループ会社2社の通年寄与によって4,146件が加わり、グループ全体の葬儀件数は同12.3%増の20,568件、葬儀単価は同2.2%上昇の888千円となる。この前提を基にした売上高の増減要因を見ると、「ティア」直営店の増収で777百万円、TLD事業の増収で764百万円、グループ2社の通年寄与で1,784百万円の増収要因となり、合計で前期比3,160百万円の増収となる。 経常利益では、「ティア」直営店における売上総利益の増加で370百万円、その他増益で45百万円、グループ2社の通年寄与で269百万円の増益となり、直営店の販管費増加51百万円、のれん償却額の増加157百万円を吸収し、合計で476百万円の増益を計画している。 売上原価率は前期比1.7ポイント上昇の62.2%を見込んでいる。人事制度の改定に伴い、従来は販管費で計上していた人件費の一部を労務費で計上することで労務費率が1.3ポイント上昇するほか、グループ2社の通年稼働によって商品原価率が同0.6ポイント上昇する想定となっている。一方、販管費率は同2.1ポイント低下の29.8%となる見通しである。広告宣伝費率が0.3ポイント上昇するものの、人件費率が0.5ポイント、その他経費率が1.9ポイントそれぞれ低下する見通しである。 なお、下期の補正予算として347百万円の費用追加を計画している。内訳は、広告宣伝費(TVCM、Web広告、折込広告等の追加)で149百万円、労務費・人件費の増加(中途採用の強化、派遣社員の一部正社員化)で71百万円、既存会館の修繕で65百万円、支払手数料(新規事業のコンサルティング費用、基幹システムの改修サポート費用)で30百万円、既存会館の改修(遺体安置施設の増設を含む2店舗の改修)で13百万円、その他の設備更新で16百万円である。 (執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲) 《HN》 記事一覧 |