携帯版 |
![]() |
![]() |
|
フィスコ投資ニュース配信日時: 2025/06/11 12:01, 提供元: フィスコ ネオマーケ Research Memo(1):人材投資効果が顕在化。中計最終年度へ向け、先行投資から回収フェーズへ*12:01JST ネオマーケ Research Memo(1):人材投資効果が顕在化。中計最終年度へ向け、先行投資から回収フェーズへ■要約 ネオマーケティング<4196>は、東京証券取引所(以下、東証)スタンダード市場、名古屋証券取引所メイン市場に上場する総合マーケティング支援企業である。生活者の深い理解のためにマーケティングリサーチからスタートし、クライアント企業に対して「生活者との対話」を通じて「買ってもらい続ける仕組み」をコンサルティングする一連の支援活動を展開する。2026年9月期を最終年度とする中期経営計画で公表した3つの成長戦略を推進し、さらなる発展を目指している。 1. 2025年9月期中間期の業績概要 2025年9月期第2四半期累計(以下、中間期)の連結業績は、売上高1,297百万円(前年同期比7.4%増)、営業利益106百万円(同22.9%減)、経常利益105百万円(同23.8%減)、親会社株主に帰属する中間純利益182百万円(同110.2%増)となった。通期予想に対する進捗率は売上高51.9%、営業利益107.0%、経常利益105.9%、親会社株主に帰属する中間純利益107.5%となっている。利益の各項目は通期予想を上回っているが、これは下期にマーケティングコンサルタントの採用を集中させる計画に沿ったものである。サービス別売上高では、前年同期比でインサイトドリブンは21.4%増と2ケタの大幅増収となり、カスタマードリブン、デジタルマーケティング・PRも前年同期比で増収を達成した。前年同期比で2.5%減となったカスタマーサクセス・その他も、2024年5月に連結対象外となった(株)セールスサポートの売上を除いて考慮すれば、前年同期比約20%の大幅な増収となっている。2025年9月期中間期末の自己資本比率は52.3%(前期末比4.3ポイント上昇)で、2024年3月期東証プライム・スタンダード・グロース市場の全産業合計の33.7%を上回る高い安全性を達成している。 2. 2025年9月期の業績見通し 2025年9月期の連結業績については、売上高2,500百万円(前期比19.2%増)、営業利益100百万円(同545.1%増)、経常利益100百万円(同610.6%増)、親会社株主に帰属する当期純利益170百万円(同15.3%増)の見通しである。なお、連結子会社の株式売却に伴って2024年9月期に計上された評価損が認容されたことに基づき、親会社株主に帰属する当期純利益は70百万円から170百万円に上方修正となった。2025年9月期は、前期に引き続き中長期的な成長に向けた先行投資の期間と位置付けであり、下期はマーケティングコンサルタントの採用活動を集中的に進める計画である。そのため、上期において通期予想を超える進捗を示した営業利益と経常利益においても、通期予想は据え置かれた。上期においては、営業力・提案力の向上による新規顧客の獲得や、複数サービスの提案による顧客単価の増大といった中期経営計画の成果が出始めており、売上高の通期目標達成への寄与が期待される。 3. 中長期の成長戦略 同社は、3ヶ年の中期経営計画(2024年9月期〜2026年9月期)において、最終年度2026年9月期の目標として、売上高3,100百万円、営業利益250百万円、ROE20.5%を掲げている。この目標の達成のために、(1) マーケティングコンサルタントの採用・戦力化、(2) 対応エリアの拡大による顧客数増加、(3) サービス拡充による顧客単価向上の3つの成長戦略に取り組んできた。2025年9月期上期において、人材面では、教育委員会を設置し体系的なプログラムを導入しており、新卒や中途入社の早期戦力化の仕組みを大幅に強化した。顧客開拓面では、関東圏外でも大阪・仙台などでの営業活動を進めるとともに、東海地域でのブランド認知の向上を企図して名古屋証券取引所メイン市場への上場を果たしている。サービス面では、同社の主力であるインサイト領域の拡充に加え、海外展開支援の強化や、人材紹介を事業とする連結子会社(株)ネオパートナーズの設立といった取り組みも進行中である。2025年9月期上期には同期比で新規顧客数・顧客単価ともに過去最高を記録し、採用人員戦力化の効果が表れ始めた。中期経営計画の目標数値の達成とともに、さらなる付加価値の創出と収益性向上が期待される。 ■Key Points ・「生活者起点のマーケティング支援会社」が事業コンセプト ・2025年9月期中間期決算は、対前年同期比で増収減益決算。先行投資を進める計画に沿う結果であり、営業利益及び経常利益は通期予想を上期のみで超過 ・2025年9月期は増収増益を予想。下期は、採用活動を積極化 ・中期経営計画における人材投資や新サービス導入が進展し、新規顧客数・顧客単価ともに同期比で過去最高を記録 (執筆:フィスコ客員アナリスト 西村 健) 《HN》 記事一覧 |