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フィスコ投資ニュース配信日時: 2025/06/06 11:35, 提供元: フィスコ AIAI Research Memo(5):2025年3月期は計画を上回る大幅営業増益で着地*11:35JST AIAI Research Memo(5):2025年3月期は計画を上回る大幅営業増益で着地■AIAIグループ<6557>の業績動向 1. 2025年3月期の業績概要 2025年3月期の連結業績は、売上高が前期比10.6%増の13,071百万円、営業利益が同37.8%増の733百万円、経常利益が同0.4%減の872百万円、親会社株主に帰属する当期純利益が同19.4%増の421百万円となった。2024年5月10日付期初計画(売上高12,100百万円、営業利益500百万円、経常利益600百万円、親会社株主に帰属する当期純利益400百万円)を上回る大幅営業増益で着地した。 売上面は、AIAI NURSERY新設3施設開設による園児数の増加、既存施設における順調な園児数増加と充足率上昇に加え、運営委託補助金の年度末精算も寄与して2ケタ増収となった。営業利益は、コスト面で保育士処遇改善による人件費の増加、M&A手数料の発生、株主優待費用の増加があったものの、増収効果に加え、充足率上昇や生産性向上などによる売上総利益率改善効果も寄与して大幅増益となった。売上総利益は前期比23.2%増加し、売上総利益率は同1.7ポイント上昇して16.4%となった。販管費は同16.8%増加し、販管費比率は同0.5ポイント上昇して10.7%となった。この結果、営業利益率は同1.1ポイント上昇して5.6%となった。経常利益については、営業外収益で補助金収入が同177百万円減少(前期は431百万円、当期は254百万円)したため前期比で小幅な減益だが、計画比では減益幅が縮小した。なお特別利益では関係会社株式売却益35百万円、短期売買利益受贈益20百万円を計上し、特別損失では減損損失が同8百万円減少(前期は363百万円、当期は354百万円)した。 財務面に懸念材料ない 2. 財務状況 財務面で見ると、2025年3月期末の資産合計は前期末比815百万円増加して12,472百万円となった。主に未収入金が同207百万円減少、有形固定資産が同828百万円減少した一方で、現金及び預金が同678百万円増加、売掛金及び契約資産が同448百万円増加、投資有価証券が同678百万円増加した。負債合計は同257百万円減少して9,654百万円となった。主に短期借入金が同552百万円増加、未払費用が379百万円増加した一方で、長期借入金が同1,142百万円減少した。なお長短借入金合計残高は同553百万円減少して7,043百万円となった。純資産合計は同1,072百万円増加して2,817百万円となった。主に新株予約権行使に伴う払込により資本金及び資本剰余金が同283百万円増加、利益剰余金が同421百万円増加、そのほか有価証券評価差額金が同390百万円増加した。この結果、自己資本比率は同7.6ポイント上昇して22.5%となった。 なお同社は今後の事業成長に伴い生じる資金需要に対応するため、2024年8月に千葉銀行<8331>とコミットメントライン契約(借入極度額500百万円)を締結、2025年3月に(株)横浜銀行とコミットメントライン契約(借入極度額500百万円)を更新した。また今後の資本政策の柔軟性及び機動性を確保しつつ、財務内容の健全化を維持することを目的に、2025年6月26日開催予定の第10回定時株主総会における承認を条件として、資本金171,684,900円のうち161,684,900円を減少して10,000,000円とする。貸借対照表の純資産の部における勘定科目間の振替作業(効力発生日2025年6月27日予定)であり、純資産額への影響はない。 中長期的には利益積み上げによって財務基盤を一段と強固にすることが課題となるものの、現在は成長過程にあることなどを勘案すれば、財務面に特段の懸念材料はないと弊社では考えている。 (執筆:フィスコ客員アナリスト 水田雅展) 《HN》 記事一覧 |