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フィスコ投資ニュース配信日時: 2025/05/29 13:01, 提供元: フィスコ ガーデン Research Memo（1）：「壱角家」と「山下本気うどん」を2本柱に成長戦略を展開*13:01JST ガーデン Research Memo（1）：「壱角家」と「山下本気うどん」を2本柱に成長戦略を展開■要約 1. 主力の横浜家系ラーメン「壱角家」などを多店舗展開 ガーデン<274A>は、首都圏のターミナル駅を地盤に、ラーメンやうどんなど「日常食業態」から居酒屋やステーキなど「機会食業態」まで幅広いジャンルの業態を多店舗展開する外食企業で、2025年2月期末現在195店を有している。なかでも横浜家系ラーメン「壱角家」と創作うどん「山下本気うどん」が主力で、「壱角家」では10〜40代男性客を中心に家系特有の濃厚なラーメンを提供している。家系以外のメニューも提供しているところに特徴があり、集客力が強いと言われる家系の中でも特に差別化された業態となっている。「山下本気うどん」では本場香川の老舗名店の味にこだわった定番うどんを提供しており、「白い明太チーズクリームうどん」など見栄えの楽しさも意識して作られた期間・季節限定のキラー商品が好評だ。 2. 企業再生型M&Aによる成長を背景に他の外食企業にない強みを持つ 同社は、企業再生型M&Aによって成長してきたという歴史を背景に、企業再生型M&Aノウハウ、不動産ノウハウ、ブランド力・店舗運営ノウハウという、他の外食企業にない3つの強みを持っている。M&Aを行った企業の立地や商品・仕組みなどのノウハウを集約することで、譲受した店舗を業態転換や移転などによって最適な形態にブラッシュアップして高収益化する、同社独自の多店舗展開ノウハウを有している。また、不動産事業を内製化しているため物件情報を先取りでき、優良物件を同業他社より早く押さえることができる。さらに、独特な店舗運営オペレーションマニュアルも構築しており、「壱角家」や「山下本気うどん」といった強力なブランドを開発・維持するだけでなく、高収益化にもつなげている。 3. 「壱角家」と「山下本気うどん」を成長ドライバーに3つの成長戦略を展開 同社は2本柱の「壱角家」と「山下本気うどん」を成長ドライバーに、オーガニックな国内成長、M&Aによる非連続成長、海外出店による成長という3つの成長戦略によって、中期的に純利益30億円を目指している。オーガニックな国内成長では、高収益の「壱角屋」と「山下本気うどん」を継続的に出店することで利益成長を加速し、さらにM&Aによる非連続成長を加えることで、5〜6年で目標の純利益30億円を達成するシナリオだ。海外出店は中長期的な視点での戦略だが、うどんが特に東南アジアを中心に注目されており、有力企業からのオファーもあるようで期待される。寿司などをサイドメニューとして提供できることも、海外進出するうえで同社の強みとなっている。 4. 2026年2月期は連続2ケタ増益を見込むも、やや保守的な印象 2025年2月期の業績は、売上高が17,159百万円（前期比12.1%増）、営業利益が1,849百万円（同22.0%増）と好調に推移した。地盤の都心でインバウンド需要が強いなか、段階的な価格改定やセットメニューの強化などにより客単価が上昇したことが要因である。販売促進策を積極的に展開したことも奏功した。2026年2月期の業績見通しについては、売上高18,290百万円（前期比6.6%増）、営業利益は2,050百万円（同10.8%増）と連続2ケタ増益を見込んでいる。上場費用の消滅、税金費用発生の影響一巡、固定費の抑制などが増益要因となる。ただ、2025年2月期や足元の客数の弱さから既存店の前提を若干マイナスで見ているが、夏の猛暑の影響と価格改定の反動が要因のため客数はここ2〜3ヶ月で改善する見通しで、同社の前提はやや保守的な印象である。 ■Key Points ・企業再生型M&Aによって成長。首都圏のターミナル駅を地盤に多店舗展開 ・家系ラーメン「壱角家」と創作うどん「山下本気うどん」が成長ドライバー ・2026年2月期は連続2ケタ増益予想。中期的に純利益30億円を目指す （執筆：フィスコ客員アナリスト 宮田仁光） 《HN》 記事一覧 |