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国際金融アナリスト
青柳孝直様
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ギャン理論の日本の第一人者 青柳孝直ブログ |
開店10周年、本当におめでとうございます。
世紀の変わったこの10年、明治維新から100年の平成維新とも言われる中で、
世の中が大きく変わっていきました。
特にIT時代進捗と共に、日本の個人の相場の世界は爆発的な拡大をみせました。
1973年の変動相場制移行ならびに東京外為市場が発足した当時から為替の世界に身を
置いている自分にとっては、この10年の動きはまさに驚異的でした。
簡単に言えば、既存の金融機関のディーリング・ルームの必要機器を、一般家庭でも難なく装備できる時代になったということです。
結果的に「金融機関の現場に対峙する専門家を凌駕する素人」が存在する時代になっていきました。本来専門家(というべき)集団と、素人(というべき)集団の垣根がなくなっていきました。
そして日本の金融機関が総じて「守り」を主眼としているのに対し、いわゆる素人集団が「攻め」のスタイルであったことも大きな特徴であると思います。ただその闇雲の攻めのスタイルが、大きな損失がもたらしたのも見逃せない事実ではあります。
金融取引は、「根幹の金融知識」をベースにした本来が「理詰めの取引」であると考えています。結局、ゲーム感覚で行うスタイルには限界があるように思います。
とは言え、1億総ディーラの時代。従って、ある種のゲーム感覚は必要なのかもしれません。しかし一見地味な、実は大切な、根幹の知識の習得が、今後世界の人間に伍して、継続的に“ゲーム”をやっていくための必須条件のように考えます。
この10年、御社のある意味では地味な淡々とした活動が、日本の相場の世界の底上げに役立ってきたと実感しています。
今後も同様のスタンスで、ある時はやさしく、ある時はきびしく接して戴きますよう。
本当におめでとうございました。
今後の益々のご活躍をお祈りしています。
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