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パーフェクト証券分析 株式投資でリターンを向上させるための基本ガイド

本書はまず常識的なディスカウントキャッシュフロー法的な考え方に即した企業の本源的価値の推定方法について具体的な事例等を含めながら丁寧に説明したのち、効率的市場仮説と行動ファイナンスの関係について説明をしている。

また、ここにとどまらず、こうした分析をもとにしたアイディアをどうファンドマネージャーにプレゼンするのが有効なのか(どうしたら自分のアイディアを採用してもらえるのか)について解説している点がユニークである。

翻訳ものの隔靴掻痒感ややや冗長さを感じさせる部分はあるものの、イラストや図表が多く用いられ、内容の理解につながるような工夫が多くなされている点はよい。

本書の特徴は行動ファイナンスと効率的市場仮説を対立するもの、矛盾するものととらえるのではなく、行動ファイナンスは効率的市場仮説の一部であるととらえている点にある。そういう意味では、本書全体は幅広い意味で効率的市場仮説の立場に立つものと言える。

ただ、ここでは市場は常に効率的であると主張しているわけでもなく、株価の本質的価値の推定もその根拠となる前提そのものが変化しあやふやなものであり解釈の余地が大きいものであるから、相当に幅のあるものとなることが必然であるとしているなど、全般に書かれている内容は納得できることが多い。

しかし、本書を読んでも、全体として「行動ファイナンスは効率的市場仮説の一部」という捉え方が適切なのかどうかについては疑問は残った。こうした点については引き続き興味を持って最新の研究動向や議論などにも注目しておきたいと思った。

60代、個人投資家、ふしみん
鳳凰堂のランダム・ウォーカー


この本は、投資関係の本で筆者2人の講義で教える主だった話題を網羅するものがないという欲求不満から生まれた著書です。ベンジャミン・グレアム『賢明なる投資家』、ハワード・マークス『投資で一番大切な20の教え』などといった書物でもすべてを網羅できなかったと書いています。それだけ多くの内容を盛り込んだということです。

600ページ弱の分厚い本ですが、内容的には、この本を読めばてっとり早く儲かる銘柄が見つかるといった本ではなく、投資銘柄を決定する過程を体系的かつ網羅的に述べているのが大きな特徴です。アナリスト向けに書かれた本ですが、図での説明やわかりやすい例を用いた説明が多いといった面もありますので、個人投資家も十分に役に立つ内容だと思われます。

例えば、第8章では、調査を通じて価値を付加する方法として、情報の優位性、分析の優位性、取引の優位性を確立しなければならないとしていますが、これだけみると、具体的に何のこと?と思うかもしれません。そういった内容でも本書をみればわかるようになっています。

本書は、一回読んで終わりという本ではなく、手元に置いて、辞書的に何度も参照する類のものだと思いますので、立ち読みではなく、買った方がよいと思います。

bblue 50代 自営業兼投資家


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