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伝説のマーケットの魔術師たち

ジョン・ボイク, 鈴木敏昭 パンローリング

この本では、ジェシー・リバモアを始めとした5人の「投機家 」について紹介しています。 この本に出てくる5人のうち、バルークとローブについては、 知らなかったのですが、彼らも著作はあるようです。 今後のパン・ローリングさんの出版に期待しましょう。(笑)

さて、ジェシー・リバモアといえば、破産して、しまいには、 自殺してしまった負け組じゃないか? と思っている人もいるかもしれません。 確かに、彼は、何度も破産をして、さらに最終的には、自殺を してしまうのですが、それは、彼の一面しか表していません。 彼は、天才的なトレーダーでした。 そして、規律を守ること、利益を伸ばす忍耐力が大事であるこ となど、心理面や、試し玉を使う、銘柄を絞ってトレードする など、トレード手法にいたるまで、現在でも十分の通用する方 法を、すでに100年ほど前から実行しているのです。 彼については、いい面も悪い面も含めて、大いに参考になると 思います。

彼ら5人には、共通点があります。 まず、最初は、大損をしていること。損をすることによって、 やり方を改良してうまくいくようになっています。 また、彼らは、増し玉(いわゆる乗せ)をします。ナンピンは しません。強い株を探して、その株を資金を集中させるという 方法をとっているからです。

彼らのことで、首を傾げたくなることもあります。 それは、満玉をすることです。一般的には、満玉は、失敗した ときに、壊滅的な打撃をこうむってしまうので、あまり薦めら れる方法ではありません。これは、個人的には、あまり見習い たくありません。 しかし、彼らは、運の強さと、損きりをきっちりすることで、 利益を上げられました。

大金を稼いだ「投機家」が、いかにして、それを成したかとい うことを知るには、とてもいい本だと思います。 参考になる部分も多くありました。

(bblue、30代、会社員)

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