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中長期視点での真っ当な個別銘柄投資のすすめ
著者の和島氏はラジオ日経他様々な場でお名前を聞く方、どんなことを書かれているのか興味がありましたが、内容は中長期視点での真っ当な個別銘柄投資のすすめでした。
自分自身の投資を振り返っても、結果として大きな利益につながっているのは中長期的に保有を継続した個別銘柄のいくつかの株価が大きく上昇したこととによるところが大きいです。それは10％とか20％というような比率ではなく、買値からすれば5倍、10倍以上になっているような銘柄がいくつかあり、このことが全体の投資パフォーマンスの向上に大きく貢献しています。
本書はこうした個別銘柄の成長性に焦点をあて、その選定の方法やその視点、また具体的な個別銘柄の例なども挙ながら、運用における留意点などにもふれています。
つい先日は本書の中でも名前が上がっている大阪有機化学工業の企業ＩＲセミナーに参加して話を聞いてきたところだったりしたので、本書で示されている視点の重要性についてあらためて実感したりしました。
ただ、本書で示されている個別銘柄はすでに一定の評価の高まり、株価の上昇があったり、様々なところで注目されたりしているものが多い印象がありました。無論、そうした銘柄でも大きな市場のテーマにのってさらに業績を伸ばせば、株価の方もそれに伴ってさらに上昇する可能性も高いでしょう。
が、こうしたすでにその成長性等について一定の評価を得ている銘柄はＰＥＲが高く、なかなか新規に買いにくいというところもあります。そうした時の買いの方法や考え方などについても解説があるとよかったかなと思いました。
また、まだあまり注目もされておらず割安感のある銘柄もとりあげ、その成長性や投資妙味などについて読者と一緒に考えてみるような章、コンテンツがあってもよかったかなと感じました。
伏見の光 60代（個人投資家 25年）
鳳凰堂のランダム・ウォーカー
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