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商品相場の技術 

林輝太郎 同友館

初版は1969年と古い。しかし、第五版(2000年)に至っても改定の必要がないという。

スポーツなどのように、プロを見てどうやれば上達することができるかを知ることが 難しい相場において、プロのやり方や考え方を書いた普遍的技術書。

図や表など含め600ページに及ぶこの本は、まず「儲からない秘密は錯覚にある」 と、どうやれば有利になるか、不利から逃れられるか相場の正しい見方にはじまり。 「サヤこそ相場である」ということから、サヤの種類、特徴、限月の選択、などを詳 しく分類・分析して書かれている。根幹をなす技術に関しては、一番の特徴であるツ ナギを中心に、試し玉、分割の玉の入れ方、ドテン、乗り換え、手仕舞い、建て玉失 敗の処置の仕方、などの様々な技術、資金管理、練習方法、そしてプロのやり方(著 者の成功例と失敗例、何人かの個性ある相場師の売買譜と詳しい解説)を見ることが できる。

相場のやり方としては、

  1. 1.この本に載っているやり方で、銘柄(商品)を限定し、場帖やグラフを書き、その銘柄のくせや値動きの感覚を受け止めながら、サヤの動きやアノマリーなども利用 し、試し玉で感触をさぐりながら本玉を分割で入れていく。一番の特徴としてはツナ ギを行うことで、それにより損失を少なく食い止めたり、利益を伸ばす操作をしてい く(異銘柄や先物でツナギをする場合、積極的にサヤを狙っていく)。自由裁量のや り方だが、経験則からくるセオリーや、やってはいけないルールなどは多岐にわた る。
  2. 2.リンダ・ラリーの短期売買入門などに書かれているやり方で、あらかじめ損切り・手仕舞いのポイントやルールを決めておき、ある条件を満たしたときだけトレード する。まとめて建て玉しナンピンはしない。これは銘柄は限定しない(専門の銘柄の みを売買する人もいるが)、しかし銘柄を限定しない代わりに得意とする戦略(仕掛 けルール)のみで売買する。
  3. 3.完全に機械的なシステムでトレードするやり方。コンピューターが計算した売買サインや仕掛け・仕切りルールに完全に従う。相関関係の低い銘柄(商品)やシステ ムでポートフォリオを組み、滑らかに上昇する資産曲線を目指す。詳しいことは売買 システム入門に書かれている。
  4. ファンダメンタル分析を使ってトレードする。またはファンダメンタル分析と組 み合わせてトレードするやり方。ラリー・ウイリアムズ氏はファンダメンタルを重視 するという。

など、他にも様々なやり方がある。

大事なのは自分に合ったひとつのやり方を見つけて身につけ、それを徹底的に向上さ せること(向上させるためには失敗の原因を追求できる具体的なやり方じゃないとい けない)。これは成功した人たちの多くが口を揃えて言っている。

この本はそのひとつのやり方を身につけるのに大きく役に立つと思う。

知っておいてほしいことは、著者の林輝太郎氏は金儲けで本を書いているのではない ということ。自らも辛い経験をして、また悲惨な光景を数多く見てきたため、そうし た人を少しでも減らすために投資家を啓発している(ラリー・ウイリアムズ氏なども 同じだろうと考える。彼は6人のトレーディング仲間を失っているという)。彼らは 本など書かなくても相場で十分に稼いでいけると思う。価値のない本が多く出まわっ ている中で本物のプロが書いた貴重なものだと自信を持って奨められる。相場を志す のなら必ず読んでおいてほしい。

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