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フィスコ投資ニュース配信日時: 2025/07/25 13:06, 提供元: フィスコ 橋本総業HD Research Memo(6):中期計画で2028年3月期売上高2,000億円を目指す(2)*13:06JST 橋本総業HD Research Memo(6):中期計画で2028年3月期売上高2,000億円を目指す(2)■橋本総業ホールディングス<7570>の中期計画 (2) みらい会活動 同社はバリューチェーンづくりを「みらい会活動」と呼び、業界最大かつ最良のネットワークの構築を進めている。そこでは「売り手」と「買い手」という関係ではなく、人と人がつながることで互いにビジネスが向上する「ベストパートナー」の関係づくりを目指すとともに、業界のハブとしての有効性、エキスパート制度や次世代人材育成などによる経営の再現性、そして進化に取り組む経営の革新性にチャレンジすることで、業界全体の発展に貢献していく方針である。 「みらい会活動」の核となる「みらい会」は、販売店、仕入先メーカー、工事店、そして同社が「四位一体」となって構成されており(ほかに金融会員)、これまで順調に拡大、会員数3万人弱、正会員439社、拠点数1,040という規模である(2025年3月期)。毎年4回以上開催される研修会では、参加者は互いに情報を持ち寄り、商材や経営などのノウハウの取得に取り組んでいる。開催される様々なイベントでは、メーカーから販売先への情報伝達だけでなく、会員同士の情報交換や販売先からメーカーへのフィードバックも多く、参加者にとって非常に有益な交流の場となっている。同社もまた、研修やイベントを通じて会員の要望に応じている。そのため、こうした機能を持たない大手競合企業に対して、末端売上高や営業の質などの面で明らかに優位性があると言える。引き続き物流の強化や新領域への拡大、さらに西日本で新規取引先を増やし、2028年3月期までに会員数50,000人、正会員1,000社、拠点数1,200へと「みらい会」の拡大を目指している。 「みらい会」では、会員相互の販促の場となる大イベント「みらい市」を開催している。「みらい市」はリアルとWebで開催する業界最大級のハイブリッド展示会で、メーカーの展示だけでなく、「みらい会」会員相互の販促の場にもなっている。2028年3月期には50,000人の動員を目指しているが、取引先にとって重要な販促・事業展開の場として好評なため、前倒しで達成する可能性が高い。また、「みらい会」会員に対して同社は、販促、健康、研修、IT、分科会、イベント、物流、メディアの8つのサービスからなる「みらいサービス」を提供している。なかでも様々なツールを使った情報発信や、経営幹部セミナー「橋本学校」など業界のプロ人材育成に向けて毎月開催する研修、「OPS」の運営による24時間365日の発注やリアルタイムデータ連携などは成果を上げている。こうした活動を行っている企業は同業他社にほとんどないため、これも大きな差別化ポイントとなっている。 (3) 進化活動 「進化活動」は、「しくみ作り」「人づくり」「しかけ作り」を通じて、同社だけでなく取引先の生産性も向上する取り組みである。「しくみ作り」では、商流の一貫化(サプライチェーン)、物流の共同化(ワンストップ化)、情報流の共有化(ダイレクト化)に取り組んでいる。「人づくり」では、業界のプロ人材の育成に取り組んでおり、仕事の基本、商品知識、業界資格の習得のほか、「橋本学校」など対面とオンラインを併用した研修、実地研修ができる東雲研修センターでの施工研修を開催している。次世代経営者の育成を通じて、取引先各社と同社の人間関係の深化や、社会問題化しつつある後継者難の解消につなげる方針だ。「しかけ作り」では、DXの活用、5S(整理・整頓・清掃・清潔・しつけ)、見える化、チーム活動などを推進している。同社はこうした進化活動を通じて、2028年3月期に1人当たり生産性を12%強改善する方針である。 (執筆:フィスコ客員アナリスト 宮田仁光) 《HN》 記事一覧 |