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フィスコ投資ニュース

配信日時: 2025/07/18 12:01, 提供元: フィスコ

CAICAD Research Memo(1):2025年10月期中間期は減収・営業減益なるも想定内の進捗

*12:01JST CAICAD Research Memo(1):2025年10月期中間期は減収・営業減益なるも想定内の進捗
■要約

1. 会社概要
CAICA DIGITAL<2315>は、「デジタル金融の世界を切り拓く」というミッションの下、金融業界向けを主としたシステム開発やDXソリューションなどを手掛ける「ITサービス事業」を軸に、Web3ビジネスの拡大などに取り組む「金融サービス事業」を展開している。長年にわたるシステム開発や、暗号資産交換所の運営経験などを通して蓄積してきた高度な技術やノウハウなどに強みがあり、同社グループ全技術者(約327名)をブロックチェーン技術者とする計画を実行中である。ただ、暗号資産市場の混乱などを背景として、2021年3月に参入した暗号資産交換所「Zaif」の運営から撤退(2023年10月31日付け譲渡)し、「金融サービス事業」の抜本的な事業再編に踏み切った。今後は安定したキャッシュ・フローを生み出す「ITサービス事業」へ集中するとともに、次世代の分散型インターネットとして注目されているWeb3ビジネスの拡大に注力する方針である。特に、GameFi※におけるNFTローンチパッド「Zaif INO」やWeb3コンサルティング事業の「CAICA Web3 For Biz」の推進などにより、デジタル金融のパイオニアとしてのポジションを確立していく考えだ。

※ GameFiとは、「Game」と「Finance」を組み合わせた造語。ゲームをプレイしながら利益を稼ぐ(暗号資産を増やす)ことができる新しいゲームジャンル。

2. 2025年10月期中間期決算の概要
2025年10月期中間期の連結業績は、売上高が前年同期比11.3%減の2,543百万円、営業利益が同67.1%減の25百万円と減収減益となった。一方、投資有価証券売却益(529百万円)を特別利益に計上したことにより、親会社株主に帰属する中間純利益(以下、中間純利益)は大幅な増益となった。良好な受注環境を背景として「ITサービス事業」が堅調に推移した。減収となったのは、利益率重視の案件選別や人員不足による受注の遅れなどが理由であるが、下期偏重予算に対してはおおむね想定内の進捗のようだ。順調に立ち上がったDXソリューションサービスの伸びにより下期での巻き返しを図る考えである。利益面でも、減収に伴う収益の押し下げや事業拡大に向けた費用先行により営業減益となった。活動面では、NFT漫画プロジェクトなどで今後に向けた布石を打つことができた。

3. 2025年10月期の業績見通し
2025年10月期の連結業績について同社は、特別利益の計上を踏まえ、期初予想(親会社株主に帰属する当期純利益のみ)を増額修正した。売上高を前期比11.0%増の6,220百万円、営業利益を同87.0%増の215百万円、親会社株主に帰属する当期純利益を725百万円(前期は30百万円の利益)と大幅な増収増益を見込んでいる。引き続き「ITサービス事業」が順調に拡大する。既存事業が堅調に推移するとともに、新規ビジネスとして取り組むDXソリューションサービスが業績の底上げに大きく寄与する想定だ。利益面でも、「金融サービス事業」への先行費用が継続するものの、「ITサービス事業」の伸びや高単価案件の選別継続により大幅な増益を実現する。

4. 中期経営計画の方向性
同社は「金融サービス事業」の抜本的な再編に伴い、2023年10月に新たな3ヶ年の中期経営計画を公表し2年目を迎えている。ただし、「2030年に向けた将来ビジョン」の方向性に大きな変更はない。安定したキャッシュ・フローを生み出す「ITサービス事業」に集中するとともに、ブロックチェーン技術を活用したWeb3ビジネスの拡大を図る方針である。既存Web3事業の拡大やDXコンサルティングによるSI事業の伸長、M&Aによる事業拡大などを通じて、最終年度の2026年10月期に売上高7,813百万円、営業利益467百万円(営業利益率6.0%)を目指す。

■Key Points
・2025年10月期中間期は減収・営業減益なるも、下期偏重予算により想定内の進捗
・特別利益(投資有価証券売却益)の計上により、中間純利益は大幅増益を実現
・2025年10月期の親会社株主に帰属する当期純利益予想を増額修正し、大幅な増収増益を見込む
・3ヶ年の中期経営計画では、安定したキャッシュ・フローを生み出す「ITサービス事業」への集中とWeb3ビジネスの拡大を図る方針

(執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田郁夫)


《HN》

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