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フィスコ投資ニュース配信日時: 2025/07/18 13:01, 提供元: フィスコ アイナボHD Research Memo(1):2025年9月期中間期は1.5%の営業増益。ネットキャッシュは117億円*13:01JST アイナボHD Research Memo(1):2025年9月期中間期は1.5%の営業増益。ネットキャッシュは117億円■要約 アイナボホールディングス<7539>は、傘下に連結子会社8社、非連結子会社7社を抱える純粋持株会社である(2025年3月末時点)。主要事業は、タイルやサイディング(外壁材)等の外壁工事、システムキッチンなど各種水回り機器の住設工事及び建材販売、住設機器販売にわたる。施工と建材・住設機器の卸売りを両方行うユニークな事業形態が特徴である。これらの業務は主に中小ゼネコンや工務店向けに行っているが、大手ゼネコンからの工事受注実績もある。徹底した資金回収管理及び工事進捗管理を実行しており、その結果、2025年3月末のネットキャッシュ(現金及び預金−借入金)は11,737百万円と豊富で、財務の健全性は高いと評価される。 1. 2025年9月期中間期の業績概要 2025年9月期第2四半期(以下、中間期)の連結業績は、売上高47,450百万円(前年同期比2.8%増)、営業利益1,593百万円(同1.5%増)、経常利益1,770百万円(同2.9%増)、親会社株主に帰属する中間純利益1,084百万円(同0.5%増)となり、ほぼ計画どおりとなった。売上高は、戸建住宅事業・大型物件事業ともに増収となったが、特に戸建住宅事業における住設工事と大型物件事業におけるタイル工事が増収に寄与した。売上総利益率は14.9%と前年同期比で0.4ポイント改善したが、主に利益率の高い大型工事の比率が上昇したことによる。販管費は働き方改革に伴う人件費増などにより同6.7%増となったが、売上総利益の増加額(369百万円)を下回ったことから、営業利益は1.5%の増益となった。住宅市場全般が厳しい環境下で、堅調な業績を示したと言える。 2. 2025年9月期の業績予想 2025年9月期は売上高で92,700百万円(前期比3.2%増)、営業利益で2,250百万円(同3.6%増)、経常利益2,550百万円(同2.9%増)、親会社株主に帰属する当期純利益で1,550百万円(同22.1%増)と期初予想を据え置いている。遅れていた価格転嫁を進めるとともに、売上総利益率のさらなる改善を進めることで、通期でも営業増益を見込む。新築住宅市場は厳しい状況が続いているものの、予想達成は可能であると弊社では考えている。 3. 第4次中期経営計画 同社は、2025年9月期を最終年度とする第4次中期経営計画を推進している。重要施策として「ビジネスモデルの変革」「利益構造の再構築」「DXの推進」「人材確保と育成」「資本政策」を掲げている。定量的目標は、2025年9月期に売上高97,000百万円、営業利益率2.6%(営業利益2,500百万円の確保)、ROE8.0%を掲げたが、同社は2025年9月期の通期業績予想において、既にこれらの目標値を達成しない見通しを示している。株主還元については配当性向30%を目途としている。2024年9月期は年間22.0円を実施し、2025年9月期は年間24.0円配当を予定している。 ■Key Points ・2025年9月期中間期は1.5%の営業増益。利益率の高い大型工事が寄与 ・手元ネットキャッシュは117億円、財務内容は良好 ・2025年9月期は期初予想を据え置き、前期比3.6%の営業増益を予想 (執筆:フィスコ客員アナリスト 寺島 昇) 《HN》 記事一覧 |