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フィスコ投資ニュース配信日時: 2025/07/28 18:00, 提供元: フィスコ 28日の香港市場概況: ハンセン0.7%高で反発、医薬セクターに買い*18:00JST 28日の香港市場概況: ハンセン0.7%高で反発、医薬セクターに買い週明け28日の香港市場は、主要85銘柄で構成されるハンセン指数が前営業日比173.78ポイント(0.68%)高の25562.13ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が26.66ポイント(0.29%)高の9177.15ポイントと反発した。売買代金は2502億9880万香港ドル(約4兆7281億円)に縮小している(25日は2817億6960万香港ドル)。 米関税政策の警戒感が薄らぐ流れ。米国と貿易相手国の関税交渉を巡り、日本に続き欧州連合(EU)も合意に達する中、米中の交渉も進展するとの見方が一段と高まっている。香港メディアは27日、米中両国が28日からスウェーデン・ストックホルムで始まる閣僚級の貿易協議で、8月12日に期限を迎える関税の一時停止措置をさらに90日間延長する見通しだと報じた。 ただ、上値は限定的。中国企業の業績低迷が懸念材料だ。国家統計局が27日公表した工業企業利益に関しては、1〜6月が前年同期比で1.8%減少し、1〜5月の1.1%減から減少幅が拡大している。価格競争の激化などで、生産者物価が下落していることが一因と分析された。また、今週は中国で31日に7月の製造業PMIと非製造業PMIが発表されるほか、米国では米連邦公開市場委員会(FOMC)が29〜30日の日程で開催される。結果を見極めたいとするスタンスも強まった。(亜州リサーチ編集部) ハンセン指数の構成銘柄では、医薬の上げが目立つ。中国生物製薬(1177/HK)が7.1%高、翰森製薬集団(3692/HK)が5.8%高、石薬集団(1093/HK)が5.4%高で引けた。このほか、指数銘柄ではないが、原薬と新薬で中国トップクラスの江蘇恒瑞医薬(1276/HK)が24.5%高。グラクソ・スミスクライン(GSK)と外部ライセンス取引(BD)を締結したことが刺激材料となっている。開発中の新薬候補について、総額最大125億米ドル(約1兆8400億円)を受け取る可能性があるという。 中国の保険セクターも高い。中国太平洋保険集団(2601/HK)が3.9%、中国平安保険(2318/HK)が3.5%、新華人寿保険(1336/HK)が2.8%、中国人寿保険(2628/HK)が1.8%ずつ上昇した。中国の複数保険会社が25日、生命保険の「予定利率」上限を引き下げたことも支援材料。モルガン・スタンレーは今回の引き下げについて、保険会社の金利リスクに対する懸念が緩和されると指摘した。 香港不動産セクターもしっかり。新世界発展(17/HK)が6.0%高、九龍倉置業地産投資(1997/HK)が3.7%高、恒隆地産(101/HK)が1.9%高、領展房地産投資信託基金(823/HK)と信和置業(83/HK)がそろって1.7%高と値を上げた。 半面、人工知能(AI)技術やクラウドの銘柄は安い。商湯集団(センスタイム・グループ:20/HK)が6.3%、青島創新奇智科技集団(2121/HK)が6.2%、北京第四範式智能技術(6682/HK)が2.8%、金山雲(3896/HK)が4.5%、金蝶国際軟件集団(268/HK)が0.7%ずつ下落した。ハンセン科技(テック)指数は0.2%逆行安している。 本土市場も反発。主要指標の上海総合指数は、前営業日比0.12%高の3597.94ポイントで取引を終了した。保険に買い先行。医薬、銀行・証券、軍需産業、不動産、自動車なども買われた。半面、石炭・石油は安い。消費関連、素材、運輸、公益も売られた。 亜州リサーチ(株) 《CS》 記事一覧 |