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フィスコ投資ニュース配信日時: 2025/06/02 17:51, 提供元: フィスコ 2日の香港市場概況:ハンセン0.6%安で続落、中国不動産セクターに売り*17:51JST 2日の香港市場概況:ハンセン0.6%安で続落、中国不動産セクターに売り週明け2日の香港市場は、主要83銘柄で構成されるハンセン指数が前営業日比131.80ポイント(0.57%)安の23157.97ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が72.76ポイント(0.86%)安の8359.26ポイントと続落した。売買代金は1452億4540万香港ドル(約2兆6463億円)に縮小している(5月30日は2715億6270万香港ドル)。 内外環境の不透明感が重しとなる流れ。貿易問題を巡る米中対立や、中国景気の鈍化などが不安視されている。米メディアは5月30日、米政権が中国のハイテク企業に対する規制拡大を計画していると報じた。また、トランプ米大統領は同日、中国が米国との暫定貿易協定に「完全に違反した」と発言し、対応措置を検討していることを明らかにしている。それに対し中国商務部は2日、米国は虚偽の主張を行っているとして、ジュネーブ協議の合意を守るよう促す報道官談話を発表した。中国景況感の悪化も続く。先週末に公表された5月の製造業PMI(国家統計局などによる)は、予想通り4月の49.0から49.5に上向いたが、景況判断の境目となる50を依然下回っている。もっとも、下値を叩くような売りはみられない。中国景況感の悪化が続いたことで、当局が追加の経済対策を打ち出すとの思惑も広がった。また、米高官が1日、早ければ今週にも、トランプ氏と中国の習近平・国家主席が貿易について協議する可能性があると述べたことも一定の支えとなっている。指数は引けにかけて下げ幅を急速に縮小させた。(亜州リサーチ編集部) ハンセン指数の構成銘柄では、中堅デベロッパーの龍湖集団HD(960/HK)が5.1%安、医薬品メーカーの石薬集団(1093/HK)が4.8%安、民営教育サービス事業者の新東方教育科技集団(9901/HK)が3.1%安と下げが目立った。 セクター別では、中国の不動産が安い。龍湖集団のほか、万科企業(2202/HK)が4.9%、雅居楽集団HD(3383/HK)が4.7%、広州富力地産(2777/HK)と旭輝HD(884/HK)がそろって4.1%ずつ下落した。物件販売が低迷している。調査会社の最新データによると、デベロッパー上位100社の5月販売総額は前年同月比で17.3%減。減少率は4月に比べて0.5ポイント拡大した。 自動車セクターも売られる。広州汽車集団(2238/HK)が3.3%安、北京汽車(1958/HK)が2.5%安、蔚来集団(9866/HK)が2.1%安、理想汽車(2015/HK)が2.0%安、比亜迪(BYD:1211/HK)が1.9%安で取引を終えた。販売競争の激化が懸念されている。BYDは一部車種の期間限定値下げを発表して以来、売りが止まらず、きょうまで6日続落した。 中国の銀行・証券セクターもさえない。中国郵政貯蓄銀行(1658/HK)が2.9%安、中国建設銀行(939/HK)が1.7%安、招商銀行(3968/HK)が1.6%安、東方証券(3958/HK)が2.5%安、華泰証券(6886/HK)が2.0%安で引けた。 半面、マカオのカジノ銘柄は高い。金沙中国(1928/HK)が4.3%、永利澳門(1128/HK)が2.5%、澳門博彩HD(880/HK)が2.2%、銀河娯楽集団(27/HK)が1.8%ずつ上昇した。業績改善の期待が高まる。マカオ政府は1日、2025年5月の域内カジノ売上高が前年同月比5.0%増の211億9300万パタカ(約3780億円)に拡大したと報告した。プラス成長は4カ月連続で、売上高は新型コロナウイルス禍後で最高を更新している。 一方、2日の本土市場は端午節の祝日で休場。あす3日に取引を再開する。 【亜州リサーチ(株)】 《AK》 記事一覧 |