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フィスコ投資ニュース配信日時: 2025/05/16 09:21, 提供元: フィスコ 16日の香港市場見通し:神経質な値動きか、アリババ四半期決算は予想下振れ*09:21JST 16日の香港市場見通し:神経質な値動きか、アリババ四半期決算は予想下振れ16日の香港市場は、アリババの業績下振れで神経質な値動きか。外部環境は安定している。米長期金利の上昇一服がプラスだ。15日の米債券市場では、インフレ懸念が薄らぎ、米10年債利回りが急低下している(債券価格は反落)。同日公表された4月の米卸売物価指数(PPI)は前月比でマイナス0.5%となり、市場予想(0.2%上昇)に反して低下した。食品とエネルギーを除くベースでは0.4%低下となり、2015年以来の大幅な低下率となっている。連邦準備制度理事会(FRB)が年内に2回利下げするとの見方も再び高まった。 15日の米株市場は、米長期金利の低下を手がかりに、主要指標のNYダウが前日比0.6%高と3日ぶりに反発した。ただ、このところ上昇基調が続いたハイテク株比率の大きいナスダック指数は0.2%安と7日ぶりに反発。テスラなど、このところ上昇が目立っていた銘柄に利益確定の売りが出た。 中国銘柄は急落。中国企業のADR(米国預託証券)で構成されるナスダック・ゴールデン・ドラゴン中国指数(HXC)は2.4%安と反落した。主要な香港との重複上場銘柄では、阿里巴巴集団HD(アリババ・グループ・ホールディング:BABA/NYSE、9988/HK)が7.6%安、百度(バイドゥ:BIDU/NASDAQ、9888/HK)が3.6%安、蔚来汽車(NIO/NYSE、9866/HK)が3.4%安と下げが目立っている。アリババは前日の香港市場引け後に1-3月期決算を発表。売上高と純利益が予想に届かず、投資家の失望売りが広がっている。 商品相場は、WTI原油先物が2.4%安と続落する一方、NY金先物は1.2%高と反発している。 内部環境はやや不透明。米中が一時的な関税引き下げで合意し、過度な景気懸念は薄らいでいるものの、一部関税は課されたままで、経済成長の足かせになるとの警戒感はくすぶる。14日に公表された4月の金融統計では、人民元建て新規融資が市場予想を下回った。週明け19日には、4月の小売売上高や鉱工業生産などが公表される。トランプ関税の影響が気がかりだ。また、中国Eコマース最大手、阿里巴巴集団HD(アリババ・グループ・ホールディング:9988/HK)の四半期決算が市場予想を下振れる中、テック企業の成長鈍化が懸念されている。 こうした中、本日の香港市場は全体として神経質な値動きか。米市場でアリババ株が急落した流れを継げば、全体相場の重しとなる。また、週明けの中国指標の内容を見極めたいとするスタンスが強まれば、買い手控え要因として意識されよう。 《CS》 記事一覧 |