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フィスコ投資ニュース

配信日時: 2025/06/03 12:32, 提供元: フィスコ

後場に注目すべき3つのポイント〜前引けにかけて上げ幅縮小

*12:32JST 後場に注目すべき3つのポイント〜前引けにかけて上げ幅縮小
3日の後場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。

・日経平均は反発、前引けにかけて上げ幅縮小
・ドル・円は堅調、ドルに買戻し
・値上り寄与トップはアドバンテスト<6857>、同2位はファーストリテ<9983>

■日経平均は反発、前引けにかけて上げ幅縮小

日経平均は反発。76.18円高の37546.85円(出来高概算7億8401万株)で前場の取引を終えている。

前日2日の米国株式市場は小幅に上昇。ダウ平均は35.41ドル高の42305.48ドル、ナスダックは128.84ポイント高の19242.61で取引を終了した。米中貿易摩擦の悪化懸念やトランプ大統領が鉄鋼とアルミニウムの関税引き上げを発表したことが嫌気された。5月ISM製造業景況指数が低下、予想を下回ったことを受けて下げ幅を拡大する場面があったが、ナスダックは半導体銘柄の上昇に支えられその後はプラス圏で推移。トランプ大統領と中国の習近平国家主席が週内にも電話会談を行う可能性があると伝わるとダウ平均もプラス圏に浮上し、取引を終えた。

米株式市場の動向を横目に、6月3日の日経平均は127.64円高の37598.31円と3日ぶり反発して取引を開始した。主要な半導体関連銘柄で構成するフィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)が1.57%上昇と、東京市場で半導体関連株の株価支援要因となった。また、ダウ平均が一時400ドル安となった後に下げ渋り、小幅ながら上昇に転じて取引を終えたことも安心感となった。さらに、日経平均は昨日までの続落で900円を超す下げとなったことから、押し目待ちの買いも入りやすかった。ただ、米関税政策を巡る不透明感が引き続き強く、積極的な買いを見送る向きもある。

個別では、ディスコ<6146>やアドバンテスト<6857>、レーザーテック<6920>などの半導体関連株のほか、三菱重工業<7011>、IHI<7013>、任天堂<7974>、ソニーグループ<6758>、ソフトバンクグループ<9984>、三菱電機<6503>などが上昇した。ほか、今期の2ケタ営業増益・増配見通しを好感した伊藤園<2593>が急騰、ジャパンディスプレイ<6740>、ソシオネクスト<6526>、JMDC<4483>などが値上がり率上位となった。

一方、三井住友<8316>や三菱UFJ<8306>などの金融株、三菱商事<8058>や伊藤忠商事<8001>など一部の商社株が軟調に推移。また、リクルートHD<6098>、フジクラ<5803>、トヨタ自動車<7203>、日立<6501>、サンリオ<8136>などが下落した。そのほか、5月の松屋銀座店の売上高は一段と減収率が拡大した松屋<8237>が下落、日本ヒューム<5262>、JCRファーマ<4552>、日本通信<9424>などが値下がり率上位となった。

業種別では、鉱業、機械、パルプ・紙などが上昇した一方で、電気・ガス業、不動産業、卸売業などが下落した。

後場の日経平均はプラス圏を維持できるか注目したい。前引けにかけて上げ幅を縮小する動きを見せており、手掛かり材料に乏しい中で買い進む動きは想定しにくい。そのほか、日米関税交渉を担当する赤澤亮正経済再生担当大臣が5日に訪米し、ワシントンで5回目の協議に臨む方向で調整していることがわかったようだ。日本側は、6月中旬に予定される日米首脳会談を視野に合意への道筋をつけたい考えであるが、材料待ちの相場展開が今しばらく続きそうだ。

■ドル・円は堅調、ドルに買戻し

3日午前の東京市場でドル・円は堅調。142円37銭まで下落後は持ち直し、一時143円25銭まで値を上げた。142円台は値ごろ感から買戻しが入りやすく、下値の堅さが意識されている。一方、日経平均株価はプラスで推移し、株価にらみの円売りが続く。

ここまでの取引レンジは、ドル・円は142円37銭から143円25銭、ユーロ・円は163円07銭から163円71銭、ユーロ・ドルは1.1418ドルから1.1464ドル。

■後場のチェック銘柄

・オルツ<260A>、ミライロ<335A>など、5銘柄がストップ高

※一時ストップ高(気配値)を含みます

・値上り寄与トップはアドバンテスト<6857>、同2位はファーストリテ<9983>

■経済指標・要人発言

【経済指標】

・日・5月マネタリーベース:前年比-3.4%(4月:-4.8%)
・豪・1-3月期経常収支:-147億豪ドル(予想:-120億豪ドル、前期:-125億豪ドル→-163億豪ドル)
・中・5月財新製造業PMI:48.3(予想:50.6、4月:50.4)

【要人発言】

・豪準備銀行・議事要旨(5月19日−20日開催分)
「前回会合以降の世界経済の動向は金利引き下げの必要性を強固なものにした」
「もはやこれほど引き締める必要はないという点で一致」
「下振れリスクへの対応としても金利の引き下げが適切であると判断」
「今後は入手可能なデータとリスク評価の進展に基づいて行われることを確認」
「今回の会合で50bpの引き下げを行うのに十分であるとは考えられない」
「金融政策を拡張的スタンスに移行する時期ではないと判断」

・植田日銀総裁
「景気は一部に弱めの動き見られるが、緩やかに回復」
「先行きは各国通商政策などの影響受けて成長は鈍化する」
「賃金上昇の転嫁やコメなど食料品価格上昇で物価は3%半ば」
「金融・為替市場や日本経済・物価への影響を十分注視」
「現在の実質金利は極めて低水準にある」
「利上げを決め打ちしているつもりない」
「為替レートを特定の水準に誘導する政策はしていない」
「為替相場はファンダメンタルズ反映し、安定推移が重要」

・中村康治・日銀理事
「企業の積極的な賃金・価格設定がさらに広がり、予想物価上昇率は緩やかに上昇」

<国内>
・特になし

<海外>
・15:30 スイス・5月消費者物価指数(予想:前年比-0.1%、4月:0.0%)




《CS》

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