I Have a Photographic Memory,
by Paul R. Halmos,
(c) 1987 by the American Mathematical Society
エドワード・ソープ Edward O. Thorp
数学教授
米国数学協会会員。専門分野は確率論やゲーム理論。『ディーラーをやっつけろ!』を著して実際にブラックジャックで稼いだ後、ヘッジファンドを立ち上げる。ソープ博士のヘッジファンドに投下された1ドルは1968年11月から1988年12月までの20年で14.82ドルに成長。標準偏差4%という驚くほど低いリスクで、年率15.10%の運用成績を達成した。


ソープ教授は数学的知識を活用して、確率論を応用しギャンブル攻略法を考案しただけでなく、自身が実際にカジノに出かけ、ブラックジャックで実際に大きな利益を上げた人物。ソープ教授の必勝法をマスターしたプレイヤーが押し寄せたことから、ラスベガスをはじめ多くのカジノがルールを変更せざるを得ない状況に追い込まれた 数学的な確率論は、カルダノ、パスカル、そしてその他の人々が多様なギャンブルを調べ、ゲームに打ち勝つシステムを探求したことから16世紀から17世紀にかけて発展していきました。(309ページ)


カジノと証券会社は驚くほど似ています。客に付く担当者は胴元で、手数料はカジノの利益率に相当します。立会場はカジノそのものであり、取引所やティッカー表示板はギャンブルの設備です。ウォール街の迷信や根拠のないスローガン、うわだなどはギャンブラーたちが「ダイスが熱い」などと言うのと同じです。(313ページ)

(『ディーラーをやっつけろ!』より)