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『上がる株・下がる株が
30分でわかる山中式数理投資法』

山中剛
あっぷる出版社
四六判 187頁
2001年12月発売
1,500円+税
今回コメントくださったお客様は 中村 潤一さん です
Q1 オススメ書を教えて下さい。

 株式市場は押し寄せるデフレの波に洗われつつ、さながら海原をさまよう難破船のごとく株価1万円近辺を彷徨している。「失われた十年」として刻まれる負の資産効果の歴史は、"株は長期保有すれば必ず報われる"という定説を完全に覆した。しかし、あきらめてはいけない。いつの時代もその環境に流されず、投資の勝ち組はマーケットに存在するのである。とくに、個別株の投資戦略はファンダメンタルズよりも、その投資のタイミングこそが重要な鍵を握る ことになる。

 本書では、そのタイミングにスポットをあてると共に、人間心理という要素を存分に加味することで、より実践的な投資の勝ち組への道を説く。株式投資はセンスが肝要で、市場に流れる既存の情報は恣意的なものが多く、また、正しい情報は瞬時に株価に織り込んでしまい役に立たないというのが著者の考えだ。その点、銘柄が残した過去の足取り(=チャート)には嘘がなく、「その先」を読むのにも最強のツールとなる。本書は従来のチャート理論の域を脱して、誰にでもわかりやすい独自のノウハウで"上がる株・下がる株"をズバリ解析する。そのベースとなるのが、「Pゾーン」と「Qゾーン」を駆使した山中式数理投資法で、群集心理に深く食い込んだ売買術は、知らず知らずのうち読み手を引きつけていくに十分な内容だ。全編を通じて、平易な文章と的を射た比喩が、読むものを飽きさせない作りとなっている。

Q2 5点満点で採点すると?
読みやすい	★★★★
知識がつく	★★★
おもしろい	★★★★★
儲かる		★★★★★
専門的		★★★
総合オススメ度	★★★★★

中村 潤一さん 株式にっぽん/雑誌編集局長

バブル崩壊の序章であり、「失われた10年」のスタート地点であった90年、早稲田大学をなんとか4年で卒業したはいいが、「自分の進むべき道が見えない症候群」に苛まれている矢先、知人のつてで株式市場新聞と株式にっぽんを発行している 市場新聞社に入社、なぜか株式専門紙記者として兜町の洗礼をうける。98年4月にどう言う風の吹き回しか雑誌編集局の部長として抜擢され、わけのわからないまま99年1月をもって雑誌編集長に。その後、ネットバブルに遭遇し運良く部数拡大の恩恵に浴したが、その後の下げ相場で倍返しを食らい、現在は青息吐息でなんとか食いつないでいる。しかし、武士は食わねど高楊枝で投資家本位の編集を信念としている。

「株式にっぽん」は増刊号の「株価情報」とあわせ、上がる株・下がる株が30分でわかる、とは行かないが、業界でも屈指の情報力と人脈を駆使して投資家の期待にこたえるべく日夜努力しております。

ありがとうございました。

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