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長野雅弘 いじめからは夢を持って逃げましょう!「逃げる」は、恥ずかしくない「最高の戦略」

いじめからは夢を持って逃げましょう!「逃げる」は、恥ずかしくない「最高の戦略」

長野雅弘
パンローリング
A5判 174頁 2017年5月発売
本体 1,200円  税込 1,320円  国内送料無料です。
この商品は 本日 発送できる予定です。 (発送可能時期について)
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◆可愛い我が子がいじめに巻き込まれて、最悪の事態になってしまったとしたら……

もしも、理不尽ないじめを受けて、自分の愛する子が自ら命を絶ってしまったとしたらどうでしょうか?

生まれてきてくれたときの感動も、幼いころの可愛い思い出も、小学校に入って徐々に大人の顔つきを見せてくれたあのたくましさも、すべて、一瞬で奪われてしまいます。

あなたは、我が子を苦しめた人物を許せますか? 我が子の苦しみを救えなかった自分を許せますか?

このような悲しい出来事を繰り返してほしくない。その思いから本書は生まれました。

◆いじめは大人(親)の手で解決すべき問題

いじめは、実は、小さな芽のうちであれば、完全に摘み取ることができます。しかし、大きくなってしまってからでは手遅れになります。

本書の中で詳しく述べていますが、いじめが大きくなってこじれてしまうのは、大人たちが“正しく”関与していないからです。事なかれ主義などはその代表例です。

いじめが発覚すると、まずは隠蔽しようとする学校の多いこと……。いじめの芽を摘み取るのではなく、隠すほうに時間を費やします。そして、最後は隠しきれずに表面化させてしまいます。

親は、いじめが起きたときに学校側に相談はしても、そのまますべてを学校に任せきりではいけません。「いじめが起きても、学校側が何とかしてくれる」というのは幻想にすぎないケースが存在するからです。悲しいことですが、これが現実です。自分たち(親が中心)がしっかり自分の子どもを守らないといけないのです。

◆いじめからは夢を持って逃げてください

そして、もしもいじめが大きくなってしまったときには、覆水盆に返らずですから、大人たちがどんなに頑張っても元に戻すのは困難になります。ですから、選択肢としては「夢を持って逃げる」しかなくなります。具体的には学校を替えること、つまり転校です。

「逃げる」というとイメージが悪いのか、「いじめに負けるな」という意見とぶつかりますが、冷静に考えてみてください。いじめに立ち向かった結果、命をなくしてしまうようなことがあるようでは本末転倒です。闘う意味が最初からなかったことになります。

もちろん、いじめっ子に負けないように心や体を鍛えて、いじめっ子を打ち負かすようになる子もいます。しかし、そうでない子もいます。後者の子どもに対して「立ち向かえ」と言うのは酷というものでしょう。

そもそも、大きくなってしまったいじめがなくなるのは、非常に稀なケースです。普通は過熱します。だから、「大きくなってしまったいじめはなくならない」という前提に立って、(いじめにあって)苦しんでいるのなら逃げてしまえばいいのです。

そのときの大人の役割は、子どもを上手に逃がす手はずを整えてあげることです。これが、大きくなってしまったいじめに対する“正しい”対処法のひとつです。逃げることさえできれば、あとで再起することは難しいことではありません。

もしも、逃げるということに抵抗があるのなら、急がば回れと思えばいいだけです。少しだけ回り道をして自身が安心できる場所を探し、そこで、将来の夢や希望を現実のものとしていけばいいのです。

◆注意点は「ただ単純に逃げればよい」ということではないこと

「逃げる」とはいっても、「ただ単純に逃げればよい」ということにはなりません。新しい場所で、夢と希望を持って生活させてあげることを、大人たちは忘れてはいけません。

いじめ被害者の心の中に一番残っていることは「恥」だと言われています。この感覚は脳の形の変化さえ生じさせます。したがって、ケアしなければなりません。いじめられた子の親や先生たちは「あなたは悪くない。いじめた奴が悪い」と、少なくとも半年間は言い続けてください。こういうケアによって脳に起こるマイナスの変化を抑えられます。マイナスの変化がなければ、少しずつ前向きに、それこそを夢を持って、将来に向かって歩かせることができます。そのあたりの詳しい話は本書で解説しています。

◆悩んでいる子どもをひとりでも多く救いたい

『逃げるは恥だが役に立つ』というドラマが人気になりましたが、私に言わせれば、少し違います。夢を持って逃げることは恥ではありません。立派な戦法のひとつです。それも、とても役に立つ戦法と言えます。

そして、大人は、子どもを上手に逃がし、ケアしてあげてください。昔に比べて、いじめが多様化している今は、昔ながらの精神論では子どもは救えません。子どもが「逃げたい」と言ったら、手助けしてあげてください。自分の子どもを最後まで守れるのは、保護者である親御さんたちだけなのです。全力で守ってあげてください。

二度とやってこない青春の日々を、いじめという余計なもので汚させないようにするためにも、また、若いうちに学ぶべきことが「いじめによって学べなかった」ということがないようにするためにも、悪質ないじめからは「夢を持って逃げましょう!」。


【本書の特長】

目次

序章

第1章 現在のいじめの実態

第1節 現在のいじめを考える
第2節 いじめの定義が変わってきている
第3節 親が子どもに望むのは普通のこと
第4節 いじめは家庭を崩壊させる

(特別コラム)サイタコーディネーション代表江藤真規氏 インタビュー
子どもを全力で守ってあげてください

第2章 いじめは「学校」だけで起こるのか?

第1節 塾ではいじめはあるのか
第2節 塾への聞き取り調査でわかったこと
第3節 塾の施策は学校でもできるのか
第4節 学校では「いじめは起こり得るもの」と考える

(特別コラム)市進ホールディングス社長下屋俊裕氏 インタビュー 小さな芽のうちに摘み取れるクラス運営を心がける

第3章 学校は「いじめ」に対して何を行っているのか?

第1節 学校と「いじめ」の関係性
(コラム)データで見るいじめの実態
第2節 現場で頑張っている先生もいる
第3節 小さな芽のうちに摘み取るために何をしているのか
第4節 それでもいじめはゼロにはならない

(特別コラム)臨床心理士石川満佐育氏 インタビュー
いじめに対応できる学校を目指す

第4章 親はいじめに対して何ができるのか?

第1節 自分の子どもは自分たちで守る
第2節 「おかしい」と感じたら、子どもの部屋を調べてみる
第3節 いじめの痕跡を発見したら、親は何をすべきか

第5章 子どもを「いじめ」から上手に逃がしてあげましょう

第1節 実際にあったいじめと、私が行った対応策
第2節 親がすべき理想のいじめ対応とは
第3節 子どもを逃がす手順
第4節 子どもを上手に逃がしてください 〜注意点〜

第6章 まとめ

第1節 いじめをしているあなたへ 〜いじめは割に合わない〜
第2節 いじめられているあなたへ 〜夢を持って早く逃げましょう〜
第3節 大人がしっかりしなければならない
(コラム)SNSでのいじめについて

あとがき

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