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”ラリー・カニンガムは、私たちの哲学を体系化するという素晴らしい仕事を成し遂げてくれました。本書は、これまで私について書かれたすべての本のなかで最も優れています。もし私が読むべき一冊の本を選ぶとしたら、迷うことなく本書を選びます。”(ウォーレン・バフェット)
”このバフェットに関する書は見事だ”(『フォーブス誌』)
”バフェットを知るための究極の一冊”(『フィナンシャル・タイムズ』紙)
”凄い──知恵とユーモアとコモン・センスに満ちている”(『マネー』紙)
ウォーレン・バフェットに関する書籍が日本でも数多く出版されるようになり、彼の知名度は徐々に上がってきている。しかし現在、バフェットに関して伝えられている情報のほとんどは、「バイ・アンド・ホールド」の投資術を極めた世界第二位の資産家、買った株は一生手放さない長期ファンダメンタル投機家などという「大成功を収めた投資家」としての側面ばかりである。
しかし、バフェットの真実の姿とは、20世紀に不出世の経営者としての姿である。そこには、経営者の究極の使命とは何かを一貫して問い続けてきたバフェットなりの考えがある。それは、オーナーたる株主に最大限の利益をもたらす、ということはどういうことかということである。
つまり、株主が儲かることこそが「正しい投資」であり、そのような投資をするためには、その企業の内在価値や経営者の資質を第一の判断材料とすべきであるということである。決して、目先の株価の上下にはとらわれてはいけないのである。バフェットはこのことを称して、「一つのバスケットにすべての卵を入れ、それを見張りなさい」とか、「毎日、恋をしている者がロマンチストではない」というたとえを用いて説明している。
究極の長期売買を実践するバフェットの投資理論は、最近流行りのデイ・トレードに何か違うものを感じている向きには、多くの示唆と共感が得られるであろう。また、企業分析のやり方や見方にも、数字を重視したファンダメンタルな手法とは一線を画している。
また、来るべき新世紀の経営者や起業家のあるべき姿も詳細に書かれている。これらは、経営者のバイブルとなるものである一方で、投資家としてはそのような経営者のいる企業にこそ投資すればいいという重要な判断材料になるものである。
日米のベンチャーの雄、孫正義とビル・ゲイツの両氏がバフェットを敬愛しているという事実は、21世紀型の経営者、つまり、これからの「バイ・アンド・ホールド」すべき投資先企業はどこかを教えてくれるのではないだろうか。 ミレニアムの最初の年に、大底を脱した株式の長期売買の第一歩をと考えている方には必読の書である。
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