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フィスコ投資ニュース

配信日時: 2025/09/30 12:03, 提供元: フィスコ

VIS Research Memo(3):2025年12月期よりハイブリッド型ビジネスへ本格的に転換

*12:03JST VIS Research Memo(3):2025年12月期よりハイブリッド型ビジネスへ本格的に転換
■Veritas In Silico<130A>の事業概要

1. 事業内容
同社はこれまでプラットフォーム型ビジネスを展開していたが、現在はプラットフォーム型ビジネスとパイプライン型ビジネスを並行して進めるハイブリッド型ビジネスへ移行している。また将来的に目指しているビジネスモデルは、スペシャリティファーマ(製薬会社型ビジネス)である。プラットフォーム型ビジネスでは、幅広いニーズに応えられるibVISの技術力を武器に、mRNA標的低分子医薬品の共同創薬研究を行っている。ハイブリッド型ビジネスは、プラットフォーム事業と並行して、核酸医薬品を含めmRNA標的医薬品の自社創薬研究を行い、製造・販売する製薬会社や提携会社に導出するビジネスである。

2025年8月上旬時点で、ibVISを活用したプラットフォーム型ビジネスでは、東レ、塩野義製薬、ラクオリア創薬、武田薬品工業の4社とmRNA標的低分子医薬品の創出を目的とする共同創薬研究、三菱ガス化学と核酸医薬品の創出及び製造方法確立を目的とする共同研究を実施している。各社との共同創薬研究はそれぞれ順調に進捗しており、2025年1〜6月中に、塩野義製薬との共同創薬研究にてリード化合物獲得につながる化合物の取得に成功してマイルストーンを達成した。ラクオリア創薬とのがん治療薬創出を目標とした共同創薬研究では、共同研究で取り扱う標的遺伝子の範囲を拡大するとともに複数のスクリーニングを実施した。それぞれ創薬研究の起点となり得る低分子化合物を複数取得するなどの成果があった。

同社では当面プラットフォーム型ビジネスで収益を確保しつつ、自社パイプラインの創出を目指すハイブリッド型ビジネスで、将来の時点でより大きな収益を生むことが期待される分野への投資(自社パイプライン開発)を進め、将来の収益期待を高めつつ、その実現に向けての施策を具体的かつ着実に進捗させていくことにより、株主価値の向上を図る方針である。最終的には2030年を目途に、製造・販売まで行うスペシャリティファーマとして、製薬会社型ビジネスへ進化していく考えである。


ibVISで創薬研究がワンストップで実行可能。高度な研究実績も豊富

2. プラットフォーム型ビジネス
同社は、独自の創薬プラットフォームibVISを活用し、契約相手先の製薬会社と共同でmRNA標的低分子医薬品の創出を目的とする創薬研究を実施している。ibVISは、インシリコ技術を活用してmRNA上の創薬標的となる部分構造を探すRNA構造解析の技術と、標的構造に結合する化合物を探すスクリーニング法をはじめとする実験技術を集約したプラットフォームで、創薬対象とする遺伝子のmRNA配列データの取得、解析から医薬品候補化合物の特定、獲得までの創薬研究をワンストップで実行できる点が、他社との大きな差別化ポイントとなっている。なお、ibVISが提供するmRNA標的低分子医薬品の技術は、従来のタンパク質を標的とする創薬では治療薬の開発が困難とされていた疾患を含め、あらゆる疾患に適用できる潜在性があるという点で画期的であり、特筆に値する。製薬会社との共同創薬研究においては、同社が主にスクリーニングと細胞実験以外のプロセスを担当し、製薬会社は同社が技術供与したスクリーニング法を使ったスクリーニングや、細胞実験による効果測定(スクリーニング結果の検証)、化合物の合成展開、薬物動態及び安全性研究、化合物の効果を検証する動物実験などを担当している。同社では、これまでに実施した複数の共同創薬研究を通じて、数多くのRNA構造解析データをはじめ、一連のスクリーニングや実証実験の実績、さらに社内研究によるリード化合物最適化での実効性証明など、科学的な観点で高度な研究実績が数多く蓄積されており、先にご紹介した技術力の優位性と相まって、豊富なデータ量、ノウハウの蓄積といった点も、他社との差別化要因となっている。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 宮田 仁光)


《HN》

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