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フィスコ投資ニュース

配信日時: 2026/07/13 13:03, 提供元: フィスコ

シグマクシス Research Memo(3):コンサルティング事業の単一セグメントへ移行。DX・MX・SXの変革を支援

*13:03JST シグマクシス Research Memo(3):コンサルティング事業の単一セグメントへ移行。DX・MX・SXの変革を支援
■事業概要

1. 事業概要
シグマクシス・ホールディングス<6088>は、2025年3月期まではコンサルティング事業に加え、ベンチャー企業及びジョイントベンチャー(JV)への出資やハンズオン支援を行う投資事業を展開する2セグメント体制であった。しかし、投資事業については従来の独立した事業セグメントとしての位置付けを見直し、持株会社に吸収したうえで、M&Aや顧客との共同出資などを担う価値共創機能として活用する方針に転換したため、2026年3月期からはセグメントをコンサルティング事業の単一セグメントへ移行した。これにより、現在は事業会社であるシグマクシスを中心に、コンサルティング業務へ経営資源を集中させる体制となっている。

この単一セグメント化は、事業の中核をコンサルティング領域へ明確に集約する意味合いを持つ。従来の投資事業は将来の事業機会を広げる役割を担っていた一方、業績面では評価損益などが業績の変動要因となっていた。コンサルティング事業に軸足を明確に移したことで、現在は事業構造と収益構造が把握しやすくなっている。

(1) コンサルティングの特徴
同社のコンサルティングモデルは、「シェルパ(Sherpa)」と「アグリゲーター(Aggregator)」という2つの独自概念を軸としている。自前主義に捉われることなく、社内外の人材、ベンチャー企業の先端技術、異業種の事業会社を最適に組み合わせ、課題解決に最も適したチームを編成して臨む点が特徴である。

また、成果を生み出すまで伴走するコンサルティングも同社の大きな強みである。戦略レポートを提出して役務を終えるのではなく、クライアントが設定したゴールに到達するまで、実行フェーズも含めて継続的に支援する。そのため、支援対象は単発の施策ではなく、経営の在り方や事業の進め方そのものを変える中長期の変革が中心テーマとなる。

同社が自らの役割を「シェルパ」と表現するのは、クライアント企業の変革を構想段階から実行、成果実現まで一貫して支える存在であることを示すためである。また、「アグリゲーター」という概念には、社内外に存在する多様な知見や能力を束ね、最適な形で提供価値へ転換する役割が込められている。こうした発想により、同社は戦略立案に特化した助言型ファームとも、システム導入を主軸とする実装型企業とも異なる、実行志向のポジショニングを確立している。

(2) 3つの支援領域
同社が主に手掛けるのは、企業の在り方そのものを変える「トランスフォーメーション」案件である。コスト削減やシステム導入だけでなく、事業構造、組織、サービスを横断的に変革するテーマに取り組む。支援領域は、大きく「デジタル・トランスフォーメーション(DX)」「マネジメント・トランスフォーメーション(MX)」「サービス・トランスフォーメーション(SX)」の3つに区分できる。

DXでは、クラウド、SaaS型の基幹システム(ERP)、データプラットフォーム、生成AIなどの先端技術を活用し、業務プロセスを抜本的に見直す。ねらいはIT刷新だけではなく、データに基づく迅速な経営判断や全社的な生産性向上を実現することにある。具体例としては、基幹システムのSaaS化やDX推進、AI活用支援などが挙げられる。

MXは、デジタル化を定着させるために欠かせない組織・制度・人材面の変革を担う領域である。企業文化の刷新、自律型組織の構築、人材戦略の再設計といったテーマを通じて、変革を継続的に生み出せる経営基盤づくりを担う。DXが技術や業務プロセスの改革を担うのに対し、MXはそれを持続可能なものとして企業に根付かせる役割を果たす。

SXは、既存事業の効率化によって生み出した経営資源を、新規事業開発や既存サービスの高度化へ振り向ける変革領域である。同社は、業務効率化やデジタル化を単体で完結させるのではなく、それを新たな成長機会の創出へつなげる視点を重視している。新規サービス立ち上げも代表的な案件テーマとして位置付けており、既存事業の改善と成長戦略の実装を一体的に推進している。

(3) 営業体制と実行支援体制
同社の営業体制・実行支援体制は、営業(案件獲得)からデリバリー(実行)までを一体的に運営する、マトリックス型かつフラットな組織構造に特徴がある。同社は、大手コンサルティング会社と異なり、営業専門組織を持たず、プリンシパルやディレクター、マネージングディレクター、執行役員といった上位職位者が顧客フロントに立ち、案件組成と提案を主導する体制を採っている。このため、同社はクライアントの経営トップ(CEO)や事業責任者(CxO)層との関係を起点として、全社DX、サステナビリティ対応、新規事業創出など、経営アジェンダに直結するテーマを直接受注しやすい。営業機能とデリバリー機能が分断されていないため、提案段階から案件の本質的な論点を捉えやすく、受注後の実行フェーズにも円滑に移行しやすい。

一方、実行支援体制においては、業界横断的かつ機能横断的な体制を構築している。運輸、金融、情報通信、小売、商社、建設など幅広い業界を対象としながら、11のシェルパ(同社での部門名の呼称)の複数の専門機能を横断的に組み合わせてサービスを提供している。このため、上流の構想策定から実行推進までを連続的に担う体制を構築している。

さらに、案件の遂行体制を社内だけで完結させず、ビジネスパートナーや外部ネットワークを活用し、案件ごとに最適なチームを迅速に編成する点も特徴である。これは「アグリゲーター」としての機能を体現するものであり、複雑な変革案件に対しても、必要な知見と実行力を柔軟に束ねながら成果創出につなげている。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 森本 展正)



《HN》

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