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フィスコ投資ニュース
配信日時: 2025/09/29 15:14,
提供元: フィスコ
ビューテHD Research Memo(4):円安の影響を含む原価高騰や人件費増が利益を圧迫
*15:14JST ビューテHD Research Memo(4):円安の影響を含む原価高騰や人件費増が利益を圧迫
■業績動向
1. 過去の業績推移
ビューティカダンホールディングス<3041>のこれまでの業績を振り返ると、コロナ禍となった2020年6月期からの3期はそれぞれ5,344百万円、5,348百万円、5,857百万円と売上高は低調に推移した。2023年6月期以降はそれぞれ6,413百万円、6,982百万円、7,602百万円と、コロナ禍収束とともに増収基調をたどっている。特に、主力の「生花祭壇事業」が件数・単価ともに堅調に推移しているところは、今後に向けても明るい材料と言える。
一方、利益面でも、コロナ禍の影響を受けた2020年6月期から2期連続でそれぞれ158百万円、27百万円の営業損失を計上したものの、2022年6月期からは103百万円、124百万円、84百万円と3期連続で営業黒字を確保した。売上総利益率・営業利益率は2020年6月期の14.1%、3.0%減を底に、2022年6月期に15.4%、1.8%と一旦回復に向かった。しかし、物価高騰や円安の影響、人件費増が売上総利益率や営業利益率の低迷を招き、2023年6月期は14.7%、1.9%、2024年6月期は14.2%、1.2%と低調に推移し、直近の2025年6月期においては、さらなる原価増や人件費増が利益を圧迫し、12.8%、0.1%減に落ち込んだ。
財務面では、自己資本比率は2020年6月期の14.6%、2021年6月期の16.5%を除き、20%台で推移してきた。一方、資本効率を示すROEは利益率の変動に伴って不安定な動きをしており、2021年6月期からの3期は24.0%、19.4%、17.2%と2ケタ水準を確保したものの、2024年6月期は仕入原価の高騰や人件費増に伴う利益の下振れにより5.2%と大きく低下した。2025年6月期に7.4%へ改善したのは、子会社株式の譲渡益(特別利益)の計上によるものである。
2. 2025年6月期の決算概要
2025年6月期の業績は、売上高が前期比8.9%増の7,602百万円、営業損失が5百万円(前期は84百万円の利益)、経常利益が前期比95.3%減の4百万円、親会社株主に帰属する当期純利益が同50.6%増の42百万円と増収ながら大幅な営業減益となり、営業損失を計上した。
主力の「生花祭壇事業」及び「生花卸売事業」の拡大が増収に寄与した。特に「生花卸売事業」については、高温等の影響で品薄となった主力品目の単価上昇と販売数量の増加により大きく伸びた。「生花祭壇事業」についても新規拠点開設の効果や既存顧客からの受注拡大により各エリアで前期を上回ることができた。一方、「ブライダル装花事業」は新規先開拓が進んだものの、熊本での苦戦が響き減収となった。「その他事業」は2024年7月に設立したTHE MOMENT(レストラン事業)が上乗せ要因(9ヶ月分)となった。
一方、利益面で大幅な減益となり営業損失に陥ったのは、複合的なコスト要因によるものである。とりわけ比重の大きな「生花祭壇事業」の原価増(輸送費の高騰や円安の影響等)と人件費増が利益を圧迫した。「ブライダル装花事業」も粗利益率の低下と販管費増で損失が拡大した。また、アグリフラワー(農業)における連作障害の影響も収益の足を引っ張った。ただ、グループ再編の動きに伴う子会社株式(SHF)の譲渡益(特別利益106百万円)の計上により、最終損益では増益を確保することができた。
財政面では、子会社の譲渡や借入金による資金調達に伴う現預金の増加等で総資産が前期比6.6%増の2,897百万円に拡大した。一方、自己資本も利益剰余金の積み増しにより同12.2%増の610百万円に拡大し、その結果、自己資本比率は21.1%(前期末は20.0%)に若干改善した。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田郁夫)
《KM》
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