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フィスコ投資ニュース

配信日時: 2025/05/19 11:04, 提供元: フィスコ

和田興産 Research Memo(4):2025年2月期業績は計画を上回り4期連続で最高益を更新(1)

*11:04JST 和田興産 Research Memo(4):2025年2月期業績は計画を上回り4期連続で最高益を更新(1)
■和田興産<8931>の業績動向

1. 2025年2月期の業績概要
2025年2月期の業績は、売上高で前期比3.4%増の40,130百万円、営業利益で同16.7%増の5,285百万円、経常利益で同17.9%増の4,502百万円、当期純利益で同18.3%増の3,122百万円となった。売上高は2期振りの増収に転じ、営業利益は3期連続、経常利益及び当期純利益は4期連続で最高益を更新した。また、期初計画や2024年9月に上方修正した計画に対してもいずれも上回って着地した。主力の分譲マンション販売が販売単価の上昇と収益性向上により増収増益となったほか、その他不動産販売も好採算物件を売却したことで大幅増収増益となったことが要因だ。期初計画比でも分譲マンション販売の契約が順調に進み、引渡戸数で計画比12戸上振れたことや、その他不動産販売で想定を上回る価格で売却できた物件があり上振れ要因となった。

売上総利益率は前期の21.9%から24.3%に上昇した。これは、分譲マンション販売やその他不動産販売の利益率が上昇したことによる。また、戸建て住宅販売事業も減収減益となったものの、売上総利益率は15.3%と前期比で0.1ポイント改善した。一方、不動産賃貸収入については、保有物件で大型の修繕工事があった影響で利益率は一時的に悪化した。この結果、売上総利益は前期比14.9%増の9,756百万円となった。

販管費は前期比12.9%増の4,470百万円となった。分譲マンション販売のための広告宣伝費やガイドルーム費(ギャラリー費用)が同21.3%増加したことや、ベースアップの実施により人件費等が増加した。販管費率は同0.9ポイント上昇したが、売上総利益率の改善により、営業利益率は同1.5ポイント上昇の13.2%と4期連続の上昇となった。

営業外収支は前期比74百万円悪化した。役員退職慰労金制度の廃止に伴って保険解約返戻金88百万円(前期比77百万円増)を計上したものの、有利子負債の増加や金利上昇により金融収支が130百万円悪化したほか資金調達費用が16百万円増加したことが影響した。


分譲マンション販売とその他不動産販売が増収増益に

2. 事業セグメント別動向
(1) 分譲マンション販売
主力の分譲マンション販売の売上高は前期比2.3%増の30,614百万円、セグメント利益は同5.0%増の4,377百万円と2期振りの増収増益に転じ、利益率は13.9%から14.3%に上昇した。引渡戸数が同6.4%減の642戸に留まったものの、平均販売単価が47百万円と約9%上昇したことが増収要因となった。また、堅調な需要が続く一方で、建築コストの高止まりにより新築分譲マンションの供給戸数が限られるなか、価格を引き下げて売り急ぐ必要もなく、契約が順調に進んだことが利益率の上昇要因となった。

2025年2月期における発売戸数は前期比55.8%増の737戸(14棟)、契約戸数は同9.4%増の639戸、金額べースで同23.2%増の35,787百万円となり、期末時点の契約済未引渡戸数は同0.4%減の687戸、当該残高で同15.4%増の38,752百万円、平均販売単価で56百万円となった。687戸のうち486戸は2026年2月期に、201戸は2027年2月期の引渡であり、2026年2月期も販売単価の上昇が続く見通しだ。

(2) 戸建て住宅販売
戸建て住宅販売の売上高は前期比8.3%減の1,850百万円、セグメント利益は同12.2%減の134百万円となった。新規発売物件を中心に契約獲得に向けた販売活動に注力したが、新規プロジェクトに関する役所の許認可が遅れ発売時期が後ろ倒しになったことや、一部の販売物件において価格のミスマッチが生じ販売が停滞したことが減収減益要因となった。

2025年2月期の引渡戸数は前期比12.5%減の42戸となり、平均販売単価は44百万円と約5%上昇した。戸建て住宅においても人手不足により建築コストの高止まりが続いている状況に変わりないが、採算を重視した仕入用地の選別に取り組んだこともあり、売上総利益率は15.3%と同0.1ポイント上昇した。まだ、売上規模は小さいものの、2期連続で7%台の営業利益率を維持するなど、収益力の強化は進んでいると評価できる。

(3) その他不動産販売
その他不動産販売の売上高は前期比17.6%増の4,300百万円、セグメント利益は同596.3%増の910百万円と大幅増収増益となった。売上高の内訳は、賃貸マンションや木造アパート等の販売用収益物件で同29.9%増の3,119百万円(15件)、開発関連(素地売り等)で同6.0%減の1,181百万円(3件)となった。これら収益物件に関して全体的に想定以上の価格で売却できたことや、分譲マンション用地の素地売りを行ったことが大幅増収増益要因となった。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)


《HN》

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